皆さま、如何お過しでしょうか?
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タウリケのイピゲネイア(岩波文庫)
エウリピデス著
ギリシャ三代悲劇詩人のエウリピデスによる悲劇。
上演時期は不明とされておりますが、ギリシャ神話を思うと復讐に次ぐ復讐と・・・血を血で洗う復讐劇と生の生々しさを感じてしまいます。
イピゲネイアというのは女神アルテミスの怒りを鎮めるための生贄なんです。トロイア戦争にどうしても勝ちたいアガメムノンは苦悩の末長女のイピゲネイアをアキレウスとの婚儀だと偽り、呼び出します。
そして生贄として殺害しようとしますその時、女神アルテミスによって間一髪救い出され、遠い国に誘われて行きます。イピゲネイアはアルテミス神殿の巫女としてしばらく過ごすことに。
そんなある日、弟のオルステースと再会し、アルゴスに帰還するというストーリーでございます💡
ちなみにこの、オルステースはホメロス「イーリアス」にも登場するギリシャ軍の総大将アガメムノンの息子の名前でもございます。そして、イピゲネイアはギリシャ神話に登場するミュケーナイの王女です💡
余談ではございますが・・・
トロイア戦争終戦後、ミュケーナイの邸宅へ戻ったアガメムノン。
帰還早々に妻のクリュタイメストラは愛人のアイギストスとはかり夫の殺害を行います。
理由は娘イピゲネイアを犠牲に捧げた夫への怨恨・・・
しかしこの連鎖はまだ続きます。
今度は、クリュタイメストラが、息子オルステースに殺されてしまいます。
理由は父を奪われた母への怨恨・・・
その親殺しを罪をの女神たちに責められる神々も列席する裁判で・・・なんとか多数決で罪を赦されます。
アテナイでの審判を終えて帰国途中にアルテミス神殿で巫女としての仕えるイピゲネイアと再会して、アルゴスへ帰国・・
親子を巡る血の円環構造を読み取りましたが、ご興味ございましたら、タウリケのイピゲネイア、お手に取って下さればと思います✨
ではまた👋