店主さんの考えや好みがセレクトに表れている、本棚に店主さんの生き方が見てとれるような書店が好きです。多くは独立系書店という形態だと思います。ただ、独立系書店の多くが店主さんお一人で営業されているような小さなお店なので、入って何も買わずに出る、というのがとてもしにくいのですよね。お店によっては無言の圧力を感じることもあり、立ち寄りやすいかどうかと言えばまた違ってきます。立ち寄りやすさをポイントに入れると、やっぱりジュンク堂が一番なのかもしれません。
苦手な本屋さんは、店主さんが「買わないなら本を手に取らないで」「買わないなら来なくていい」ということを発信されているお店です。もちろん厳しい状況はすごく分かります。でも、本を好きになるかどうかは、好きな本屋さんが身近にあるか、も大きいんじゃないかと思っているので、買わないなら来ないでと言われてしまうと、ごめんなさい、としか言えなくて…。
自分が子どもの頃は本屋に入りびたり、散々棚を巡り、試し読みしたり(立ち読みもよくしていました)、それでお小遣いをもらったら厳選に厳選した1-2冊を買う、みたいな日々でした。それがなかったら、そこまで本好きになっていたかどうか…。時代もあると思います。ただ、本屋さんが本との出会いだけでなく、本と交流できる場でもあってくれたら嬉しいなと、ひそやかに願っています。