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白い息の朝 ①

おききくださりありがとうございます😊 こちらはモノカキが自分で書いたものを読んでいる チャンネルです。 気ままに更新しております。 どうぞよろしくお願いします😊 モノガタリードットコムに投稿しています。 🌱今日の朗読🌱 お題  「高校生最後の冬」「仔犬」「出会い」で書いた 「白い息の朝」第1章 1/3 ボクはいつもの時間に家を出ると いつもの場所に向かった。 高校3年生のボクは あと何回この道を通るだろうか? 家から学校まではざっと10キロはある。 電車やバスでも通えるのだが ボクは幼なじみと待ち合わせて 自転車で通っていた。 隣町の高校へ行くには 峠を越えなければならない。 ボクたちは上り坂の手前で待ち合わせてた。 そこは新しくできた広い道路で ボクたちにとっては最初の上り坂だけど 峠を越えて街へ行く通勤の車がスピードを出して 坂を下ってくる場所だった。 通勤時間は 特にスピードが増しているような気がした。 その時間は、坂の両側に ボクたちみたいな高校生が坂の両側にいたが ここで待ち合わせているのはボクたちだけだった。 そこは特に民家もなく 道の両側には畑などが広がっていた。 12月の初め ボクは手袋とマフラーを身に付けていた。 顔にあたる風は冷たく 吐く息も白くなっている。 待ち合わせ場所には 友人が先に着いていた。 「おはよう」 「おはよう」 高校生になった時から毎朝一緒のボクたちは 短い挨拶を交わすと 自転車を走らせる。 話はそれからだ。 今朝は ボクたちのほかに別の誰かがいた。 正確には、犬。 自転車に跨る前輪の前に 小さなダンボール箱 その中から真っ白な仔犬が 顔を出して尻尾を振りながら ボクたちのことを 見上げている。 「どうする?」 「どうするって」 仔犬がいつからここにいるのかわからないけど こんな浅い箱ならすぐに出てしまうだろう。 車道に出てしまったら、どうなるのか ボクにもすぐにわかっていた。 たまたま 今は晴れているだけだ。 ボクは箱に近づいた。 箱の中には膝掛けのようなものが 敷いてあるだけだ。 まいったな。 ボクは仔犬なんて抱いたことがない。 「どうする?  オレん家はマンションだからペットは飼えないよ」 と友人は言う。 「これ、捨て犬なのかな?」 「捨て犬だろ?」 こんな所で時間を潰していたら 学校に遅刻してしまう。 ボクは、自転車の前カゴに入れていた リュックを背負うと 仔犬を箱ごと前カゴに入れた。 不思議とサイズがぴったりだった。 「おい、まさか。。。」 「学校に連れて行くしかないだろ!  おい、仔犬、じっとしとけよ!」 ボクはマフラーで仔犬の身体をくるんだ。 仔犬は自転車が走り出すと前を見ている。 「本気なのか?」と言いながら 友人も自転車で坂を上っていた。 坂を下ってくる他校生が 驚いたように仔犬を見ながら すれ違って行く。 仔犬に気を遣いながら 自転車を走らせたボクは 学校に着く頃になると 少し疲れていた。 だが、そんなことは言ってられない。 正門で服装チェックをしている 先生を突破しないと 校内には入れない。 「顔出すんじゃないぞ。」 仕方ないので 学校に近づくと ボクは制服の上着を脱いで 仔犬にかぶせた。 生徒指導の先生は ボクを見ると びっくりした顔をしたけど 3年生ということで 特に何も言われなかったので 足早に通り抜けた。 〜つづく〜 (2022年10月18日投稿) #朗読 #ラジオドラマ #高校生 #日常 #みどり
2022年10月24日
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