お題「古参VS新規」で書いた
何者でもない私
(2023年1月29日投稿)
https://monogatary.com/story/425633
新参者の今日の私が言う。
「やってみたいと思っていたこと
今日こそは扉を叩いてみよう。」
古参の私が言う。
「どうせ無理だよ。」
「やめとこうよ。」
「今までだってうまくいかなかったじゃない。」
古参の私の意見に
新参者の私はいつも新しい一歩を踏み出せずにいた。
「そうだよね。」
「転んだら痛いよね。」
長くこの世界にいる古参の言うことは
間違ってないのかもしれない。
誰よりも私のことを知ってるんだから。
新参者の私は古参の中で小さくなる。
うずくまる。
声もだんだん小さくなって消えそうになる。
高い壁が私の前に立ちはだかる。
でも、声は消えていなかった。
その声は立ち上がると助走を付けた。
思い切り体当たりした。
空気なんか読むな、私。
壁が壊せなくても
壁傳に歩いていけば
そのうち
どこかに隙間があって
通れるかもしれない。
穴に落ちても慌てるな。
また這い上がれば、それでいい。
つまずいて転んだら
起き上がって、埃をはらおう。
(立ち上がってと読み間違えています)
振り返ったら
古参が見てた。
「本当は私も行きたかったんだ。そこに。」
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