醤油、しょうゆ、正油(当て字)、soy sauce、ソイソース
これが無いと生きていけません。醤油アミノ酸欠乏症になりまーす。
日本語でこれ読んでくれてる人には、味の説明は要らないと思いますが、まぁしばらくお付き合いください。
醤油はれっきとしたバイオ調味料ですね。
その起源は思いっきり古く、もしかしたら12,3世紀には日本に存在してたんじゃないかとも言われてます。
今となってはその製法も科学的に細部にまで解明されていますが、穀物を菌とかカビを使って分解させたものを食すというのは、とっても不思議な割に、健康の基礎のような気がします。
どうして急に醤油にこだわるようになったのかというと、再仕込み醤油に出会ったからなんです。
これは特殊な醤油ではなく、JAS(日本農林規格)で定めるしょうゆの「種類」による分類の一つです。
日本では醤油の種類として5種類が定められていて、色の薄い方から
白醤油、薄口醤油、濃口醤油、再仕込み醤油、たまり醤油
です。この4番目の再仕込み醤油を、いままで使っていたこいくちしょうゆの代わりに使うともう戻れなくなりました。
使うと言っても料理に使う、つけたりかけたりして使う場合が有りますが、結構びっくりするくらい濃い色が付くので料理に使う場合には結構弁解が必要かもしれません。でも味はバッチリです!
どうして再仕込み醤油が美味しいのかは、その製法に理由があります。
普通の醤油と言われているこいくちしょうゆを作るときには、原料を麹菌(こうじきん)で発酵させて醤油麹をつくり、食塩水で溶かして次工程に進みます。
ところが再仕込み醤油は、醤油麹を食塩水の代わりに醤油、つまり既にうまみが入っている食塩水で溶かして作ります。
旨さ倍増!ですね。その分お値段が少々高い!でもジャージャー使わなくなるので健康的かもです。
そしてもう一つ、醤油の原料は大豆と皆さん習ったと思いますが、実は同じくらいの小麦が原料です。
ソイソースではなくてソイ・ウィートソースなんですね、実際は。
さらに薄口醤油には米も原料に加わったり、料亭などで使われる非常に繊細な白醤油に至っては、原料の大半が小麦です。
軟水寄りの西日本で発展したダシ文化には、薄口醤油、白醤油がフィーチャーされた料理も多いと感じます。
関西出身の両親が関東に初めて引っ越して来たときには、立ち食いうどんで出てきた普通のうどんが、色の濃い醤油漬けに見えて一瞬たじろいだらしいです。
関東や東北では、色の濃い醤油の風味をベースとした味付けがメジャーになっていると思います。
面白いのは、どうやらこの再仕込しょうゆの起源は山口県らしいのです。めっちゃ西日本ですけどね。
そして寿司や刺し身でよく使われるたまり醤油と、熊本鹿児島あたりで人気の甘い醤油とは別物だと思って良いでしょう。
ダシや調味料が入った醤油もおいしいので買いますが、古くからのたまり醤油、再仕込み醤油あたりの色の濃い醤油も、ぜひ味見していただければ、皆さんの食文化の裾野も広がると思います。
ググったら近場にいい感じの醤油の蔵元が有ったので、けっこう通ってます。
工場見学もやってくれるので、観光がてら訪問されてはいかがでしょう。いろいろと目からウロコです。
生揚げ醤油(きあげしょうゆ)という、熱処理する前でまだバイオ成分が生きている醤油(絶対冷蔵必須!)や、しょうゆソフトクリームも売っています。
日本一しょうゆの株式会社岡直三郎商店(群馬県みどり市、東京都町田市)
https://www.nihonichi-shoyu.co.jp/
醤油の基本について、キッコーマンの解説がわかりやすいです!
https://www.kikkoman.co.jp/soyworld/subete/various.html