今日が発売日という事で
序曲
ファミリーコンピュータ用ソフト
ドラゴンクエストⅣ 導かれし者たち(1990) より
作曲:すぎやまこういち
ファミリーコンピュータ用ソフトとしては、最後となったドラゴンクエスト作品。
当時は画期的だった「バッテリーバックアップ」という機能が搭載され、ソフト自体にゲームの進捗「ぼうけんのしょ」を保存できるようになった。これによって、これまでは教会で告げられる「ふっかつのじゅもん」を紙に書き写す必要が無くなり、プレイヤーの負担が大きく減った。
一方で、このバッテリーバックアップにはまだ脆弱性があり、今では考えられないほどの頻度で、保存していたぼうけんのしょが消えてしまうケースがあった。それを防ぐため、説明書には「ゲームを終える時は、必ずリセットボタンを押しながら電源を切るように」と書いてあり、それを守っていてもぼうけんのしょが消えてしまうこともあった。ソフトには3つまでぼうけんのしょが作成できるのだが、呪いの装備を装着した時の効果音と共に全て消えてしまうことも少なくなかった。
ストーリーはシリーズでも珍しい5部構成で、それぞれの章の主人公が異なり、最終章でそれぞれの主人公が勇者の元に集まるまでの出来事を描いている。それにより、勇者以外のキャラクターの深掘りがなされ、後のスピンオフ作品でもその設定が活かされるなどしている。リメイク版では追加のストーリーによって、更に深掘りがなされている。
「馬車」システムが初めて搭載され、4人しか戦闘に参加できないが、その4人が全滅すると次のパーティメンバーが飛び出して戦闘が継続でき、8人いるキャラクター全員が活躍できるようになっていた。
当時のファミリーコンピュータでは考えられないような戦闘中のアニメーションによって臨場感が格段に上がり、今作で初登場となるキングスライムへの合体シーンや、最終章に登場するデスピサロの変形、変身シーンはプレイヤーの興奮を誘った。
また、「AIを搭載したゲームソフト」としては世界初であり、最終章で勇者以外のキャラクターは、その時の戦況に合わせて最適な戦術を選択し、自動で戦うという事が話題を呼んだ。同じモンスターと戦うことで、AIがそのモンスターの特徴や弱点を学習していき、より効率的な戦い方をしていく。
一方で、お姫様の尻を追っかける緑色の神官が、即死のじゅもん「ザラキ」を効くはずのないボスモンスターに対して連発してしまう事もあり、プレイヤーの間ではネタとされてしまうなど不遇な扱いを受けるが、後に発売されるスピンオフではそれを演出として使う新たな必殺じゅもんが登場する。
ファミリーコンピュータの機能を最大限まで使用したソフトだが、プログラムの裏をついたバグが多数発見され、大量のカジノのコインが1ゴールドで買える、あり得ないところに扉を出現させ行けるはずがない場所に行ける、同一の戦闘において「にげる」コマンドを8回行うと、その後の「たたかう」コマンドでは必ず「かいしんのいちげき」が発生する、など当時のソフトだからこその攻略法もあった。
ドラゴンクエストシリーズにおける代表曲「序曲」に、イントロ部分が追加されたのは今作から。以降の作品ではイントロ部分が徐々に変化している。
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