離婚経験がある人が離婚に詳しいのと同じレベルでうつ病経験者がうつ病に詳しいみたいになってますね。がんになったことがある人はがん患者の苦しさに詳しいということはあるにしても、がんになったからといってがんの治療に詳しくはならないでしょう。それらは全て「一例」の経験に過ぎず、どこまでが固有の特例的な部分でどこからが汎用的な部分かを知らないのだから。
みたいな理屈の理解が出来る人ばかりではないわけです。世の中は。理屈でものを考えるのは寧ろ少数派の特殊技能のようです。
精神疾患は疾患ではなく一版的な気分的な問題の延長と考える人も多く居て、内科の医者でも気軽に「それはうつ病ですね」と診断したり、過換気になった患者を見てパニック発作であると決めつけてしまったりしがちです。
絶対薬が効かないと僕らが思うようなものに抗うつ薬が出ていたりしますし、彼氏と喧嘩して過換気になったのはパニック発作じゃないでしょうよ、みたいなこともありますし。でもそういうの素人には分からないでしょうね。偽物の「精神科」「心療内科」もたくさんありますし、そもそも何を偽物で何を本物とするかの基準がありませんからね。