難しいところで「大怪獣のあとしまつ」っていう評判の悪い映画があったんだけど、私はアレが好きなんです。細かく見ると映像演出として映画らしい細やかなテクニックが詰め込まれていて、カメラ位置やライティングだけだからコストはおさえた感があるんだけど、きっと撮影スタッフの中に気概のあるのがこっそりやり込んだんだろうなと読解しました。
この大怪獣、とんでもないローコスト映画でもあって、言うなればZ級なんです。もしも、もっと予算があったら、世界と戦える仕事人は邦画界にいくらでもいる、というのがプンプン臭ってくるんです。
収録で触れられなかったけど、あの数のコスチュームに適切なウェザリングができるかどうかの逆で、スーパーマリオの映画は3DCGなのにフェルトの帽子に縫い合わせのステッチまで描きこまれてました。国産3DCGでは、そこまでやる予算と手間が与えられてるのは記憶にないんです。