こんにちは、溝口駅長です。
今日は、今まであまり話したことのない、私自身の退職体験についてお話しします。
24年間の会社生活に終止符
私は、新卒で入社した会社に24年間勤め、不惑を過ぎた46歳の時に早期退職しました。今から8年前のことです。
それ以降はどこの会社にも属さず、フリーの「根なし草」で活動しています。
辞めた会社では、システムエンジニアという技術職で、企業の販売管理や在庫管理のシステム開発をしていました。
長時間残業が当たり前のキツイ仕事でしたが、他の職場を知らなかったので、これが普通と受け入れていました。
最後の所属はシステムコンサルタントという立場でした。志願して臨んだのですが、仕事はうまくいかず、精神的にかなり追い詰められました。
それ以外にも、人間関係の悩みや社内体制への不満など、まあ、よくある理由でモヤモヤしていた時、会社から「早期退職プラン」が提示されました。
退職金上乗せで、お得に辞められますよ~という誘惑です。
次に何がしたいという強い思いがあったわけではなく、現状への不満をこじらせて、逃げるように退職を決めたというのが素直な理由です。
退職手続きと挨拶回り
早期退職プランでは、専用窓口に申請を出し、同様に退職を希望する7〜8人ほどの社員と共に手続きを進めました。申請から実際の退職まで4ヶ月くらいかかったかな。
退職日が近づくと、私は残っていた有給休暇を最後にまとめて取得し、実際の退職日より半月ほど早く会社を離れました。
その前に、お世話になった取引先の方々や社内の方々に挨拶回りをしたのですが、それは退職までの「移行期間」として有意義でした。
当初はそれほど多くの人に挨拶する必要はないと思っていました。
しかし、お付き合いが途絶えていた方々も含めてリストアップすると結構な数に。思っていた以上に時間がかかりました。
でも、やって良かったです。
懐かしい場所や人を訪ねながら、この会社での自分のキャリアを振り返ることができました。
人間性が表れる瞬間
社外の取引先や協力会社の方々からは、「お世話になりました」「次も頑張って!」といった励ましの言葉をいただきました。社交辞令とわかっていても嬉しかったです。
当時の私は自信を失い、「自分なんて誰からも必要とされていない」と思い込んでいたので、そうした優しい言葉が本当に心に染みました。
一方、社内では様々な反応がありました。
一緒に仕事をした思い出を共有し合える人もいれば、素っ気なく一言で終わらせる人、ほぼ無反応な人もいました。
「人間性ってこういうところに出るんだな」と感じたものです。
とはいうものの、過去に退職していった人たちに私自身が親切に対応していたかというと、そうでもなかったかもしれません。自分がその立場になってはじめてわかったことです。
関わった人に対して「ありがとうございました」と気持ちよく送り出すのが最低限の礼儀だと思いますが、皆さんはどう思われますか?
意外とすっきり!退職後の心境
退職後は、毎日通っていた電車に乗ることもなく、家で過ごすようになりました。
不思議なことに、一週間も経つと前の会社のことをすっかり忘れました。
「辞めなければよかった」などの未練は全く感じず、スパッと断ち切れた感覚です。
退職から8年が経ちました。
ごくたまに前の会社のことを思い出すのですが、顔は思い出せても名前が出てこない人がいます。
おそらく会社に残っている人たちも、「昔おったメガネかけたアイツ、なんて名前だったっけ?」という程度でしょう。でも、それでいいんだと思います。
去る人もいれば、新しく来る人もいる。人間関係はどんどん更新されていくものですから。
私は一社のみの勤務でしたが、何度も転職したり起業したりしている人はなおさら、大勢いる関係者を覚えているのは至難の業です。
立場や環境は様々ですし、長いお付き合いもあれば、その場限りのお付き合いもあるでしょう。
いずれにしても、人と関わる最初から最後まで、気持ちよく付き合いたいものですね。