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【日本の教え】音で場を整える手締め
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サクラ出版「女神の誕生日」プロデューサーのサクラです。
皆さんは、「手締め」を経験したことがありますか？
会の終わりや何かの節目に、全員で「よーっ！」と声を合わせて手を打つ、あれです。
それはまるで、見えない糸を結ぶように、その場の空気や人の気持ちをひとつに整えてくれる、日本独特の美しい文化ですよね。
一般的な三本締めは、「よーおっ」 パ、パ、パン、パ、パ、パン、パ、パ、パン パン、というように、3拍を3回、計9回の拍手のあと、最後に1回手を打ちます。
漢字の「九」に、一（いち）を加えると――「丸」という字になる、苦しみの「九」に、あと一つ手を加えることで、“物事が丸くおさまる”。
そんな意味があるそうです。
先日、東北で行われたある会に参加したときのこと。
主催者が仙台に住んでいるということで、会の最後には必ず「伊達の一本締め」が行われます。
「伊達の一本締め」は、「よーおっ」 パ、パ、パン、「よーおっ」 パン！というリズムです。
シンプルでありながら、場をぐっと引き締める力があります。
この3回拍子と1回拍子の由来は、「三国一の武将」からきているそうです。
さらにこの日は、博多から来られた方がいらっしゃり、「それなら博多手締めをやってみましょう！」ということになりました。
博多手一本は、「よーお」パンパン、「まひとつ」パンパン、「祝うて三度」パパン・パン。
言葉で表すと軽快なリズムなのですが、会場はやや混乱気味になり、結局、わかりやすい「博多一本締め」に落ち着きました。
この「博多一本締め」は、実は関東の一本締めと全く同じで、「よーおっ」 パン！です。
日本には、一本締め、三本締め、伊達締め、大阪締め、博多締めなど、地域ごとに多彩な「手締め」の文化があります。
共通しているのは、「ありがとう」と「ここで一区切り」という気持ちです。
言葉ではなく、音で心を揃える。
それは、日本人ならではの“場を整える”知恵なのかもしれません。
今日もお聴きくださり、ありがとうございました。
「女神の誕生日」って何？と思った方はこちらからご覧ください
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6月2日
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