―「満たす介護」から「引き出す介護」へ ―
アメリカの心理学者マズローは、人間の欲求を五段階に整理しました。
食事や排泄といった「生理的欲求」、安全に暮らしたいという「安全欲求」、人と関わりたいという「社会的欲求」、認められたいという「承認欲求」、そして自分らしく生きたいという「自己実現欲求」です。
介護の現場では、どうしても下位の欲求―食事、排泄、服薬、安全―に焦点が当たりがちです。
しかし、人はどんな状態になっても、上位の欲求を持ち続けています。
「誰かの役に立ちたい」「ありがとうと言われたい」「自分の人生を語りたい」
それこそが、生きる力を引き出す介護の鍵です。
尊厳介護(Well-Kaigo)は、マズローのピラミッドを“満たすための介護”ではなく、“心を引き出す介護”として捉え直します。
介護とは、身体を支えるだけでなく、人生の物語を再び灯す営みなのです。
#尊厳介護 #マズローの欲求階層説 #心を引き出す介護