15世紀末から16世紀にかけてのスペイン王室が、いかにして中世の小国の集まりから世界規模の帝国へと変貌を遂げたかを詳述しています。
カトリック両王による国家統合と宗教的統一を起点に、ハプスブルク家のもとで進められた中央集権的な統治機構や、新世界の資源を管理する通商院・インディアス枢密院の役割が分析されています。
特にアメリカ大陸からの銀の流入がもたらした経済的繁栄と、それに伴う過度な負債や国内産業の空洞化といった構造的欠陥についても深く考察されています。
最終的に、フェリペ2世の時代に頂点に達した帝国が、絶え間ない戦争と財政破綻によって衰退の兆しを見せるまでの過程を浮き彫りにしています。
この報告書は、現代の中南米のアイデンティティ形成に繋がる歴史的遺産と、巨大帝国の栄華と悲劇を包括的に概観するものです。