#CoCoリレーSTORY
#シャボン玉のように…
#Chapter16その2
#消えてゆく…
#朗読
数週間後 美子は仕事を全て辞めた
流星の妻という肩書きだけで
生きていこうと決めたのだ
その頃 龍也は恵美子にプロポーズをしていた 「いつも沢山の花に囲まれている君だから 迷ったのだけど…
これ…」
そう言って真紅の薔薇を一輪
恵美子の前に差し出した
恵美子は感動して言葉も出ない
ただ嬉しさで涙が溢れた
「高校時代 友達に恵美子が好きなのは
流星先輩だって聞いた日から
俺は、諦めていたけど…嬉しいよ
これからは 仕事も家庭も二人で…」
龍也は照れくさそうに笑った
恵美子が大好きな龍也の顔だ
鼻の上に皺を寄せて
くしゃっとした顔で笑う龍也は
高校の時と変わらない笑顔だ
そして お誕生日を迎えた美子にも
笑顔が戻っていた
流星が初めて薔薇の花を一輪
プレゼントしてくれたのだ
二人はかつて無いほど
強く抱き合って
長いながい口づけをした…
それぞれ自分の胸だけに抱えていた
わだかまりが
胸のつかえが
泡のように小さくなって
虹のような美しい色を見せて
消えてゆく…
消えてゆく…。