#平岡直子 #みじかい髪も長い髪も炎 #短歌
きみの頰テレビみたいね薄明の20世紀の思い出話
/9頁『東京に素直』
こぼされてこんなかなしいカルピスの千年なんて見たことがない
/13頁『東京に素直』
完璧な猫に会うのが怖いのも牛乳を買いに行けば治るよ
/21頁『装飾品』
できたての一人前の煮うどんを鍋から食べるかっこいいから
/59頁『光と、ひかりの届く先』
あかるくて冷たい月の裏側よ冷蔵庫でも苺は腐る
/60頁『光と、ひかりの届く先』
風葬のなかにわたしが終わらない犬の寿命をはるかに超えて
/64頁『光と、ひかりの届く先』