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🌟お題「二人組」で書いた
ひこうき雲〜杏とユウキ〜
第3章 平次現わる 3/5
(2022年3月1日投稿)
🌟ストーリー
場の空気を乱すように
男児の母が甲高い声で言った
「ユウキ君に盗られたんじゃなかったのね。
じゃあ、帰りましょう!
こんな所に居たってしょうがないわ。」
「ちょっと待ってください、お母さん。
ユウキに謝ってください。」
いつの間にか
杏の祖父・平次が祖母の隣に立っていた
「何で?何で私が謝るの?」
男児の母は言った
「ユウキはいきなりここに来たあなたに
ドロボウ呼ばわりされたんですよ。
近所に響き渡るような声で。
それに、家族のことを悪く言われた。
この子が今どんな気持ちか?
わかりませんか?」
祖父は穏やかに言った。
「何なのよ!
私が女ひとりで来てるから
おじいさんも出てきて、大勢で囲んで
私を脅そうって言うの?
いったいどういう家族なのよ!」
「お母さん、もうやめなよ」
男児が服を引っ張るが
男児の母は逆ギレしている。
「とっとと帰るわよ!こんなとこ!」
男児の母は捨てゼリフを吐くと
玄関ドアを閉めずに出て行ってしまった。
「ごめんなさい」
男児が謝った
「キミが謝ることはない。また、遊びにおいで。」
祖父は優しく言った。
イライラした男児の母が杏の家を出ると
近隣の住人たちの視線を感じた。
住人たちは外に出ては出ていなかったが
台所の小窓などから
杏の家の様子を見ていた。
そして、男児の母が飛び出てくると
「帰れ帰れ」や
「ユウキを悪く言うんじゃないよ!」
などと口々に言った。
どこかのおばあちゃんが
「塩まいておくれ。」
とも言った。
男児の母は逃げるように住宅街を去った。
〜つづく〜
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