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🌱今日の朗読
お題「大量発生‼︎‼︎!」で書いた
お父さんがいっぱい ボクのお父さん
(2022年5月28日投稿)
🌱バンド and more
(monogatary 作家:筆他言ペンタゴンさん命名)
杏(きょう)と拓兄弟、ユウキ、マモル
音楽事務所所長 サエコ
音楽事務所スタッフ アカネ、トワ
とあるラジオパーソナリティ アオイ
🌱ストーリー
ここはとある小さな音楽事務所。
「ああ、そうですか。はい。
そういうのはうちでは受付てはいませんので。
申しわけありませんが、これで失礼します。
お電話ありがとうございました。
これからもユウキたちの応援よろしくお願い
いたします。では、失礼いたします!」
サエコは強引に電話を切るとため息をついた。
トワ「今月、これで何軒目ですか?」
サエコ
「もう数えていないわ。だんだん少なくなって
きてるから。そのうち無くなると思うけど。
もうちょっとの辛抱だわ。」
トワ
「大変ですね。かかってきた電話には出ないと
ですしね。」
サエコ
「そうね。でも、それだけあの子たちがみなさんに
知ってもらえたってことだから。ありがたい
ことだわ。」
アカネ
「私が入ったばかりの頃は電話なんて
鳴りませんでしたからね。」
サエコとアカネは顔を見合わせて笑う。
サエコ
「ここはユウキに知らせるまでもなく
私たちが処理しないとね。」
アカネ
「私も親切丁寧な対応で頑張ります。」
その日の夜
ユウキは小さなラジオ番組に出ていた。
お節介な杏の幼なじみが趣味の延長線上の
ラジオパーソナリティをしていた。
ユウキたちのバンドのメンバーが週替わりで出演。
ファンの方たちと親睦を深めていた。
ラジオパーソナリティの名はアオイ。
アオイ
「では、最初はこのコーナーから!近況報告」
ユウキ
「みなさんこんばんは。ユウキです。
今日は笑える話をしたいと思います。」
アオイ
「何か面白いことあったの?」
ユウキ
「みなさんにボクたちのことを知ってもらえて
この番組にもお便りが増えてきて
嬉しく思っています。」
アオイ
「そうだね。始めたばかりの頃はお便りなくて。
たまたま聴いてくださった方から『頑張って』
ってメールいただいてましたよね。それから
だんだん常連さんが増えましたね。」
ユウキ
「そうですね。それで、ボクと弟が母子家庭だと
いうことも知っている方がわりといらっしゃる
みたいなんです。」
アオイ「小さい頃ビンボーだったんだよね?」
ユウキ
「うん。それでちょっと前から、ボクのお父さん
だと名乗る方が全国に大量発生したんです。」
アオイ「お父さんが全国に大量発生⁇」
アオイは大笑いする。
ユウキ
「事務所にも電話かかってきたりしてるらしい
んです。」
アオイ「お父さんだよ、って?」
ユウキ「うん。そう。」
アオイ「お父さんは何て言ってるの?」
ユウキ
「事情があってお前たちと一緒に暮らせなくなって
悪かった。お前たちのことは一日だって忘れた
ことはない。今お父さんは生活資金が無くて
困っている。つきましては、こちらの口座に
振り込んで、って。」
アオイ「他のお父さんは?」
ユウキ
「ある人は会社が倒産して。ある人は不治の病で。
色んなお父さんがいます。」
アオイ
「一気に困っているお父さんが出現したんだね。
それは困った。」
アオイは笑っている。
アオイ
「本当のお父さんのことを聞いてもいいかな?」
ユウキ
「いいよ。ボクのお父さんはひとりだけで。
ボクが小さい頃天国に行ったから。
お父さんから連絡がくることはないんだ。
あるとすれば、直接くるよね?なので、
事務所に電話するのはやめてくださいね。
ボクはみなさんが思ってる程
お金持ってませんから。
アオイ
「全国のユウキのお父さ〜ん!
ユウキのことは温かく見守ってくださいね〜。」
ユウキ
「今までと変わらぬ愛をよろしくお願いします。」
アオイ
「いやぁ、それにしても、
お父さんが大量発生、面白かったよ。
では、次のコーナーいきます!」
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