#弾き語り
世知辛い世であればこそ、時に歌も恋しき。
年末になると思い起こす歌がある。
河島英五さんの『森へ帰ろう』。
この歌は一般的には知られることは無かったが、英五さんらしい曲のひとつ。
発表は1995年11月。
デビュー20周年を記念して発表されたアルバム「自選集Ⅱ」の1曲目を飾った。
この年は、阪神大震災に始まり、地下鉄サリン事件、北朝鮮がミサイルを打ち上げ、フランスは核実験を行った、いろんな意味で時代の節目を感じさせる年だった。
私は私で、このアルバムのプロモーションに勤しんだ年であった。
満月は眼(まなこ)。
あまねく万物万人万象を照らす。
あの当時も今も、
不安に慄(おのの)く日はある。
変わらないのは、月の眼。
背けることのない眼差しに
人は皆、照らされている。
出来ることなら、
深い森の静かな湖畔の水面に映える月を
見やりたい。
「森へ帰ろう」
マスター#うたってみた