「け」の神様からのメッセージ ―削ぐ―
硬いボールを
蹴り上げる
け
空高く
どこまでもどこまでも
虹のように
夢のように
声を浴びて
け
から始まっていくアーチ
け(常)の日々に
愛せない
歩けない
ゆるせない
たち止まれない
枯れて
けがれて
け
ぶつかりあう
言葉 からだ 怒り たましい
熱いボール
よじれながら
落ちていく
ふたたび 起き上がる土のうえに
け
空に向かって
声を放つと心地いい
日常をポンと蹴とばし
歩いていく
け
は涙から芽吹いた
痛い朝
かたくなだった自分を手放し
アーチのむこうへ
どこまでもどこまでも
焦がれていく
光の種
朗読フリーです。
お読みいただけましたら、とても嬉しいです。
ささきまき作『やっぱりおおかみ』福音館書店 一度パラパラめくってみてくださいね!
#ボール蹴り #虹の彼方へ #やっぱりおおかみ #ハレとケ