朗読にどうぞ
悪魔に魂を売ったファウスト
そうとは知らずに恋したマルグリット
"ツーレの王"のような方と空想して歌う場面です
ジェラルディン ファーラー
#ツーレの王 il était un roi de Thulé
1910年録音
<オリジナルの和訳>
どなたかしら あの 若いお方
高貴なお方でしたら お名前はいったい...
彼こそは ツーレの王様
誠実に お墓に向かい
手には 形見 愛しい人の
金の飾りの ティーカップ
気品に溢れ そう感じたの...
宝物など 興味なく
宝物など 興味なく
いつ何時も そのカップ
何回でも たしなんで
眼には 涙を 溢れさす
死の訪れを 悟った時
冷たいベッドで 手を伸ばし
つまみ上げると 口元へ
その手で尽くす 最高の努力
言葉を失い 顔が赤らむわ...
そうして 奥様に 敬意をこめて
奥様への 敬意をこめて
最後のひと口 たしなむと
震える手元に ティーカップ
ただ安らかに 息絶えた
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