「分かる」とは、ただ情報を知ることではありません。
それは、自分の目の前にある現実を「分けて、描ける」ようになることです。
今回は、「分かる=描く」という考え方が、なぜ自分を勇気づける力になるのかについてお話しします。
分かるとは、分けられること
「分かる」とは、何かを明確に“分けて捉える”こと。
そして分けるとは、境界線を描けるということです。
混沌とした悩みを、構造に分ける
一つの「壁」を、小さな「階段」に分ける
あいまいな選択肢を、明確に線引きする
このように、「分かる」ということは、描けることと本質的に同じです。
「勇気がくじかれる」とはどういう状態か?
勇気がくじかれているとき、
私たちは「不安」「モヤモヤ」「迷い」によって、心がマイナスに振れている状態にあります。
この状態では前には進めません。
でも、「今自分がどんな状態にいるのか」を描いて理解することで、少なくともゼロ地点に戻ることができる。
分かること(=描くこと)には、その力があります。
分けるには2種類ある
描くことで“わかる”には、大きく2つのタイプがあります。
1. 空間的に「選択肢」を分ける
AとBの選択肢をはっきりと描き出す
今、自分がどちらを選ぶべきかを整理する
人は「明確な選択肢」がなければ、意思決定ができません。
曖昧なままだと、立ち止まったままになります。
描いて選択肢を明確にすれば、「決める」ことができ、前に進む勇気が湧いてきます。
2. 時間的に「壁」を階段に分ける
目の前の大きな課題(壁)を、いくつかの小さな段差(階段)に描き直す
今の自分にできる「一歩目」を見つける
この描き方は、「進み方=生き方」の設計でもあります。
目的地がわかり、現在地がわかり、
そして「どう登っていくか」が見えると、不思議と活力が湧いてきます。
描けるようになると、自己の“勇気の位置”が変わる
混乱していた頭の中が整理される
曖昧だった選択肢がクリアになる
不安に飲まれていた心が落ち着く
次の一歩が具体的に見えてくる
これらはすべて、「描く」ことで得られる“分かる力”の副産物です。
だから私は、「描くことによる勇気づけは、最も強い」と感じています。
実践のすすめ:日常で「分かる=描く」を使うには?
□ モヤモヤしたときは、選択肢を図にしてみる
□ やるべきことが重く感じたら、階段のように小分けにしてみる
□ 決められないときは、「選択肢が足りないのでは?」と疑ってみる
□ ゴールが遠く感じるときは、「今の場所と、次の段差」を描いてみる
まとめ:描くことで、勇気の土台が整う
「分かる=描く」は、ただの思考整理ではありません。
それは、あなたが自分自身に勇気を注ぐ行為そのものです。
分かるとは、分けられること
分けられるとは、描けること
描けるとは、進めるということ
空間的に選択肢を描き、
時間的に壁を階段に変える。
それだけで、人生の止まっていたページが、ふっとめくれる瞬間があります。