耳で読む教育シリーズ第11弾「不登校を死語にしてもいい」というテーマに沿って、不登校の子を持つ親に向けた子育てのヒントの記事を朗読をします。少しでも、心が軽くなりますように。
👇2025年7月24日記事:
「考えているから立ち止まっている」
朝、部屋のベッドで、子どもがじっと座っていました。
声をかけても、返事はなく、ただ床を見つめているだけ。
少し前まで当たり前だった「行ってきます」が、聞こえなくなって、もう何日経つでしょうか。
「なにかあったの?」「どうして行けないの?」
心配するほど、言葉が重くのしかかってしまう。
——でも、もしかすると、いまのこの沈黙こそが、心からの答えなのかもしれない。
僕が教師として出会ってきた子どもたちの中にも、急に学校に来られなくなった生徒もいます。
家庭訪問をして、ようやく会えたその生徒が、小さな声でこう言いました。
「行けない理由は、自分でもよくわかんない。けど、なんでか考えてる」
その言葉に、私は気付きました。
言葉にはならないけれど、心の中では、ちゃんと悩んでいたのです。
人は、何かを変えようとするとき、一度立ち止まることがあります。
それは「動けない」のではなく、「動く前に、自分の足場を確認している」時間です。
子どもたちもまた、そんなふうに、自分と向き合おうとしているのです。
いま大切なのは、無理に前へと背中を押すことではありません。
立ち止まっている子どものそばで、黙って見守ること。
「大丈夫、ちゃんと考えているね」と心の中でつぶやきながら、一緒にその時間を過ごすことです。
悩む力がある子は、きっとまた、自分で歩き出します。
その日が来るまで、そっと寄り添っていけばいいのです。
────────────────────
noteマガジン『不登校を死語にしてもいい』
https://note.com/cc_kthm/m/m18d9127117e9
────────────────────
誰かが用意した檻の中で:くじらの部屋②
https://amzn.asia/d/05zIaXT
────────────────────
BGMは、ぶんちゃん作曲の
「ゆうしゃのむらの朝」をお借りしました。
https://big-up.style/uWDsLxZGBV
番組:音が聞こえる人生を。
https://stand.fm/channels/60e2f32d04bb1691c19cba45
ぶんぶんまるふみアーティストページ
https://lit.link/bunchan
────────────────────
#耳で読む教育シリーズ
#耳で読む教育シリーズ11
#朗読
#教育
#不登校
#子育て