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#92 UAE、中国など世界を舞台に生きる藤井薫さんの人生物語1

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「結婚も出産も、無理にしなくていい。 あなたは、あなたの人生を生きなさい。」 「女の子だから」「周りに合わせなさい」と言われるのが当たり前だった時代に、娘に“逆のこと”を言い続けた母がいました。 母にそう言われて育った少女は、やがて世界を舞台に“自分の道”を切り拓いていく。 彼女の名は――藤井薫さん。 20年以上にわたり、企業と人をつなぐ仕事に没頭。 日本で会社を立ち上げた直後には、中国・深圳へ単身移住。 さらに北京で教育事業を展開し、今はドバイに拠点を構え、 「日本×中国×UAE」を結ぶクロスボーダーキャリア支援を行っています。 けれど、彼女の人生は決して“順風満帆”ではなかった。 岡山の田舎で生まれ、“自分の人生を自分でデザインする”という生き方を選んだ彼女。 小さいころからの夢であったファッションデザイナーを5年間経験した後に、全く違う業種への転職。オーストラリアへのワーホリ、離婚、東京進出のための転職、起業など、数多くの困難に立ち向かい、藤井さん自身が日々もがき苦しみながら、数多くのキャリア支援をされています。 まさに「グローバルキャリアの先駆者」。 そんな藤井さんが赤裸々に語られた人生物語は、新しいキャリアに向けて、捨てる勇気など数多くのことを学ぶことができます。 1.“みんなと同じ”じゃなくていい — 母がくれた人生の軸 「自分がどうしたいのか、ちゃんと考えてごらん」 「夢があるなら、自分の言葉でプレゼンしてみなさい」 母は、まるでコーチみたいに、子どもの私に“自発性”を促してくれたんです。 だからこそ私は、幼いころから「こうなりたい」「だからこう頑張る」という感覚が自然に身についていた。 それは今の私の“人生の軸”にもなっています。 たぶん、普通の小学生だったら、そんなことを言われるとプレッシャーを感じたり、戸惑ったりするかもしれません。 でも私にとっては、それが当たり前の環境でした。 だから他の家庭と違うことを言われている、なんて感覚もなかったんです。 今振り返ると、母は私に“枠”をはめなかった人でした。 「周りがこうだから、あなたもそうしなさい」 ——そんな言葉を一度も言われた記憶がありません。 たとえば田舎では、「この年齢になったら結婚」「このくらいで子どもを持つ」という暗黙のルールがありました。 でも母は、そんな価値観に縛られることを望まなかった。 むしろ、「あなたはあなたでいい」と言ってくれた。 そのおかげで私は、 “枠にはめられない生き方”を、心から心地よく感じられるようになりました。 2.夢を手放した日、私は“本当の自分”に出会った—藤井さんの転職物語 子どもの頃からの夢は、ファッションデザイナーになること。 その夢を追いかけ、必死で学び、ようやく憧れの仕事に就いた藤井さん。 最初の数年は苦労の連続。 それでも5年目にはようやく“形”になってきた—— 周囲からも認められ、生活も安定し、夢は叶ったはずでした。 でも、心のどこかでずっと聞こえていた小さな声。 「この道では、一流になれない気がする」 その気づきは痛みとともに訪れます。 そして彼女は、「夢を叶えたのに、満たされない自分」と向き合うことになります。 ある夏の日、デパートの水着売り場で自分のデザインを販売していたときのこと。 お客様と直接話し、笑い合い、感謝される時間が—— どんなデザインよりも楽しかった。 先輩に言われた言葉が心に刺さります。 「藤井ちゃん、販売とか営業のほうが向いてるんじゃない?」 その瞬間、彼女は悟りました。 自分の中に流れる“人と関わる仕事”へのDNA。 そう、両親もまた営業職。 血の中に流れていたものを、ようやく自分で見つけたのです。 3.5年間のデザイナーという経験と夢を捨てる勇気 悩みに悩み、藤井さんは、ファッションデザイナーという安定を手放し、人材ビジネスの世界へ転職するという大きな決断をします。 人と人をつなぎ、誰かの人生の転機を支える仕事でした。 「人のキャリアをデザインする」ようになったのです。 「私にとって、マッチングの仕事は“究極のクリエイティブ”。 だから今も“デザイン”という言葉を会社名に入れています。」 自身の会社「ダイバースキャリアデザイン」には、そんな想いが込められています。 多様性を受け入れ、自分らしい生き方をデザインする。 それは、藤井さん自身の生き方そのもの。 「人と人をつなぐ仕事」は、まさに彼女の天職。 4.「一生かけられる」と思えた瞬間 ファッションデザイナーから人財ビジネスへ転職を決めたとき、正直、ものすごく悩みました。 「これだったら、一生かけてもいい」と思えるものに出会えたからこそ、決断は重かったんです。 子どものころから夢見てきたデザイナーの道。 そのために努力を積み重ね、時間もお金も注いできた。 でも、その夢を手放さなければ次の一歩に進めない——。 そんな覚悟が必要でした。 一度やめたら、もう戻れない。 その怖さを感じながらも、「今の自分を生きる」という想いの方が強かった。 だからこそ、あの時の決断は、私の人生の転機になりました。 正直に言えば、「これまでの努力を無駄にしたくない」という気持ちもありました。 親への感謝や、学費への申し訳なさもあった。 「せっかくここまで来たのに、もったいない」 周囲からもそう言われました。 でも、私は思ったんです。 ——“もったいない”って、誰の基準なんだろう。 結局のところ、自分の人生は自分で選ぶしかない。 その時の私は、すべてを手放してでも 「無の状態からもう一度、自分が本当に欲しいものを掴みに行こう」と 決めました。 雑音に惑わされず、自分の心の声だけを信じた。 あの瞬間を思い出すたびに、「あの決断があって本当に良かった」と今も心から思います。 過去を捨てる勇気は、未来をつかむ第一歩なんですよね。
2025年10月26日
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