AI作曲時代はブランディングが重要になる？

今日はDTM、そして音楽生成AIについて、最近とても気になったことがあったので、音声メモ的に考えていた内容を、改めて文章にまとめてみます。音楽生成AI、たとえば Suno のようなサービスを触っていると、正直なところ「分かる」感覚があるんですよね。アップロードされた楽曲を聴いたときに、あ、これAIだなと感じてしまう瞬間がある。もちろん、今後の進化でその違和感はどんどん薄れていくのかもしれません。でも現時点では、どうしても拭えない「もっさり感」があるのも事実です。店舗BGMなど、いわゆる“流し用途”であれば十分すぎるクオリティだと思います。ただ、「ちゃんと聴こう」とした瞬間に、打ち込み直しをしてもなお、どこか物足りなさを感じてしまう。これは技術の問題というより、質感や温度の話なのかもしれません。ここから先、音楽の世界は少しずつ分かれていくんじゃないか、そんな予感があります。「音楽階級」なんて言葉はあまり好きじゃないですが、 AIで量産される音楽人の思想や背景が強くにじむ音楽この差は、今後もっとはっきりしてくる気がしています。そして、それと同時に重要性を増していくのがブランディングだと思うんです。「この人はこういう人」「このアーティストは何者なのか」これが、誰が見ても分かる状態になっているかどうか。たとえば、X JAPANが突然、民謡だけのフルライブを始めたらどう感じるでしょうか。もちろん、それが圧倒的な完成度で成立していたら評価は変わるかもしれません。でも、多くの人はまずえ？どうしたの？と感じるはずです。それは「良い・悪い」ではなく、イメージとのズレ。ブランディングが一瞬で崩れる感覚です。 AIによって「誰でも・何でも・すぐ作れる」時代になると、この人、一体何がしたい人なんだろう？と思われてしまう危険性も高まります。だからこそ、自分は何者なのかどんな世界観を表現したいのかここが、これまで以上に重要になってくる。 AI作曲時代は、スキルよりも思想・一貫性・文脈が価値になる時代なのかもしれません。 AIが登場すれば、必ず反発も生まれます。便利になった分、失われるものもある。だからこそ、何をAIに任せるのか何を自分の手でやるのかそこを意識しながら、うまく使いこなしていくこと。それが、AI時代の音楽家に求められる姿勢なんじゃないかな、と僕は思っています。今日はそんなことを考えた一日でした。それでは、また。