昭和の歴史が始まってちょうど一世紀
この国は様々な状況に立たされた
戦争も経験したし、被爆も味わった
辺り一面、焼け野原が広がった
この小さな島国は
終わったかのように思えた
人々は残骸を片付けながら、遠い空を見上げた
「もう一度、美しい景色を取り戻すぞ」と
それから人々は一致団結して
復興のために動き出す
そして、日出ずる国の民たちは奇跡を起こした
高度成長期の真っ只中で生まれた我々は、
当然、戦争の記憶など、ない
学校の授業で教わるだけ
季節を越えるごとに、閑静な街並が軒を連ねた
人々は相変わらず24時間働いた
まるで財を成す事が
人生の目的であるかのように
やがて我々は「エコノミック・アニマル」
と呼ばれた
だがしかし、それも長くは続かなかった
膨らんだ風船は、やがて、割れた
どんよりと静まり返ったような
街の風景が広がった
かつての栄華はなりを潜め
そこには「自粛」がたたずんだ
やがてそれは「失われた30年」と呼ばれた
ちょうど我々が広い世間に出始めた頃だ
その間にも大きな地震があり
リーマン・ショックがあった
政権交代もあったし
地下鉄サリン事件もあった
この国は様々な形を取りながらも
様々な軋轢、苦渋を舐めながらも
「希望」だけは捨てなかった
人々はそれでも「希望」だけは捨てなかった
新しき夜明けは、きっと来ると信じながら
無償で街の清掃をする老婆がいる
朝日が昇るのと同時に老婆は想う
「かわいい孫たちが大人になった時に、
きっと良い日本国でありますように」
「希望」は捨てなかった
そう、「希望」は捨ててはいけない
美しい日本国であるために
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