5月は場面緘黙症啓発月間です。
場面緘黙症は、話す力がないのではなく、特定の場面で強い不安によって話せなくなる状態です。家庭など安心できる場所では話せる一方、学校・園・職場・人前などでは声が出なくなることがあります。少なくとも1か月は続くことを特徴としてアメリカ言語聴覚士協会では説明されています。
大切なのは、これは「わざと黙っている」「反抗している」「ただの人見知り」ではないということです。本人は話したい・伝えたいと思っていても、不安のために話せない状態であるという事です。
自分ごととして知るための整理
場面緘黙は、本人だけの問題ではありません。周囲の理解や環境によって、安心して関われる範囲が少しずつ広がる可能性があります。
周囲が誤解しやすいこと
「家では話せるなら、学校でも話せるはず」
「練習すればすぐ話せる」
「挨拶くらいできるでしょ」
こうした見方は、本人へのプレッシャーになり、かえって話しにくさを強めることがあります。
周囲ができること
話すことを急がせない。
返事を声だけに限定せず、うなずき、指差し、筆談、カード、ICTなど幅広く行う。
「話せたか」ではなく、「安心して参加できたか」を見る。
本人の前で「当人を話せない」と決めつけない。
小さな意思表示や参加を肯定する。
場面緘黙症は、話す力がないのではなく、特定の場面で不安が強くなり、声を出せなくなる状態です。「なぜ話さないの?」ではなく、「どうしたら安心して参加できるかな?」と考えることが、支援の第一歩です。
新しい環境で困っている子どもや若者に気づいた時は、“話すこと”だけをゴールにせず、安心してそこにいられる関係と環境を、私たち一人ひとりがつくっていくことが大切です。
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