楽しい日本文化史
番外編③
江戸小説、文体のことと見立てのこと
『南総里見八犬伝』
「歓しきやわが腹に、物がましきはなかりけり。神の結びし腹帯も、疑ひもやや解けたれば、心にかかる雲もなし。浮世の月を見残して、いそぐは西の天にこそ。導き給へ弥陀仏」
『世間胸算用』
そもそも奈良に通う時より今に、蛸の足は、日本国が八本に極きわまりたるものを、
一本づつ切りて足七本にして売れども、誰かこれに気のつかぬ事にて売りける。
『偽紫田舎源氏』
「此頃飼ひたる雀の子、伏籠のうちに馴染んだを、犬吉が逃しをった。捕へて返しや」と口惜し顔
(源氏物語)
「雀の子をいぬきが逃しつる。伏籠のうちに籠めたりつるものを」とていとくちおしと思へり
※タイトル写真は八犬伝ゆかりの館山城の城山公園にある「仁義礼智忠信孝悌」モニュメント
#日本史 #文化史