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1冊で何を変えたいか。この問いに、あなたは出版前に答えていますか。
156冊のプロデュース現場で、私は繰り返し目撃してきました。ゴールが言語化された本は刊行直後から動く。ゴールが曖昧なまま出た本は、刊行直後から漂流する。この2パターンの差は、驚くほど鮮明です。
漂流する本には3つの構造がある。1つ目は「商品志向型」。自社サービスの説明に偏った本は、読者に「宣伝」と感じられて書店で動かない。2つ目は「認知志向型」。誰に届けるか曖昧なまま企画が進むと、タイトルに引力が生まれず、口コミが起きない。3つ目は「売上志向型」。「出版したら売上が上がる」と期待した本は、使い方が不明なまま面談のお供で終わる。
共通点は何か。「1冊で何を変えたいか」という問いに、出版前に答えていなかった、ということです。
出版社の編集者は、企画書を持ち込まれたとき、およそ30秒で「通る」「通らない」を判断します。その30秒で見ているのは、文章の上手さでも実績の多さでもない。「この著者は、この1冊で何を変えようとしているか」が伝わってくるかどうかです。
ゴールが言語化された企画書は、タイトル案に一貫性がある。想定読者の解像度が高い。帯に入れるべき1行が、1文で読者の心に刺さる構造になっている。逆にゴールが曖昧な企画書は、全体がふわりとしている。「幅広い読者に」という表現が出てくる。尖りのない企画書は編集者の記憶に残らない。
実際のやり方は簡単です。紙1枚を用意して、出版後12ヶ月で動かしたい変化を3つ書く。誰との関係が変わるか。自分の事業の何が変わるか。読み終えた読者に、どう変わってほしいか。
この3つが書けたとき、企画書の骨格が自然に立ち上がる。タイトルの方向性が絞れる。帯に入れるべき1行が見える。章の構成の優先順位も決まる。
18年前、私が『話術!虎の穴』を出すとき、この問いを自分に課しました。「この本を読んだ読者に、何を変えてほしいか」。その答えが明確だったから、タイトルが決まった。帯のコピーが決まった。そして今も、18年後の現在も営業ツールとして機能し続けている。
あなたが「本を出したい」と思っているなら、最初にすべきことはターゲット設定でも原稿執筆でもない。紙1枚に「1冊で何を変えたいか」を書くことです。その30分が、出版後12ヶ月のすべてを変えます。
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この「ゴール紙1枚」を、あなたの会社の場合どう言語化するか——15分でも話せば方向性は見えます。
法人契約、融資、補助金、テレビ——商業出版の著者になった瞬間に開くドアの話も、その場でお伝えします。
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