#ショートSTORY
#【忙しいと言いたい人】
#Chapter2
予約を入れ直して葵はエステを受けていた
誰も何も聞いて無いのに
「もう忙しくって今も親友のバースデーパーティーから抜け出して来たの」などと大袈裟な話しをした
エステティシャンが言った
「いつもスケジュールが入ってらっしゃいますものね こちらでゆっくりリラックスして下さいませ」
葵は施術を受けながら
ずーっと話しをしていた
来月からピラティスとヨガを始める事も… とにかく毎日が忙しいと言う事も
少し目を閉じていたら寝落ちしたらしく
「お疲れ様でした 本日はこれで…」
と言うエステティシャンの声で
目が覚めた
「ありがとう この後もスケジュール入っていて」とスマホで時間を確認した
「お忙しいのですね またのご来店をお待ちしております」と言って
葵は深々と頭を下げて見送りをしている彼女達に満足してお店をあとにした
だが この後エステティシャン達の声は
葵には届いて無い
「あのお客様 口癖 忙しくてだよね
てかさ話し聞いてると自分で予定入れて忙しくしてるだけじゃんね〜
しかも話し盛ってるよね絶対
でもさ太客だから次回ご来店の時も
相変わらずお忙しい中 ありがとうございますって 持ち上げとかなきゃだね」
皆が笑い始めた
「あ〜ゆ〜人 なんか痛いわ〜」
「確かに」
葵が帰った後
こんな話しをしているなんて
知るよしも無い
だって葵は忙しいのだから…。
#朗読