フラメンコファンを大きく拡大した
革命的存在だった唄い手、カマロン・デ・ラ・イスラ。
大好きな唄い手のひとりです。
彼がブレリアの形式で唄うこの歌詞は
メキシコ民謡のもののようです。
最後の「わたしはセミのように夢を見ながらは死にたくはない」
の結論がすごくフラメンコ的だと感じます。
この場合の「夢」は将来の夢、希望とかでなく
無自覚、気づかない、ということ。
死際に何が起こっているかに
明瞭に気づいているのはつらいことかもしれないけれど
フラメンコはそれを望むんだなぁ・・・。
【タイムテーブル】
9分:スペイン語の歌詞
18分:日本語の歌詞
21分以降:フラメンコ近況
フラメンコ近況は
○久々のスペイン行きの計画を練り始めたこと。
○91年、ツアーに乗っての初めてのスペイン旅行経験をシェア。
そこで見たタブラオフラメンコに「こんなにフラメンコじゃない!」
と怒り・・・
○ビクトル・エリセ監督の一連の映画作品を見た話。
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Y ya no me cantes cigarra,
y apaga tu sonsonete
que llevo una pena en el alma
como un puñal se me mete
sabiendo que cuando canto
suspirando va mi suerte
bajo la sombra de un árbol
y al compas de mi guitarra
canto alegre este huapango
porque la vida se acaba
y no quiero morir soñando
ay como mueren las cigarras.
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セミよもう泣くな
その繰り返す決まり文句のような鳴き声をやめてくれ
その鳴き声は
私の心を突き刺す短剣のように
わたしの魂に哀しみを連れてくる
わたしは唄うとそう気づくのだ
わたしの運命の行方にため息をつきながら
木々の木陰に居て
わたしのギターのコンパスに合わせて
楽しくウァパンゴ(メキシコ舞踊の一種)を唄う
なぜなら 人生は終わりに近づいているんだ
そして セミたちが死ぬように
夢を見ながら死にたくはないから。
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