「死について」の作品であるということを木津さんからお聞きして、あぁ、だからこの映画は見始めた途端に哀しい気持ちになったんだと納得しました。家族皆で、皆がそれぞれに大切に想っていた存在が、この収穫が終われば亡くなってしまう。でもそれはもう決められていて変えられない。その哀しみと切なさとどうすることもできない無力感が最後に家族を強く結びつけた、その葬儀に向かう家族の日常が、振り返ったら最期の輝きに見えるのかもしれない。と思いました。それこそ、戦前の日本の農家が辿ってきた道をカタルーニャでもやはり辿るのかなと感じました。