本放送は、「フィリップスの事業再編:ヘルステック企業への転換 (2000–2025)」の要約抜粋音声です。ご関心があれば原文レポートもお読みください。
https://note.com/better_equation/n/n40631d415cec
——————
オランダのフィリップスは、2000年代から約25年間で大規模な事業再編を断行し、伝統的なコングロマリットから医療技術(ヘルステック)専業企業へと姿を変えました。
再編は「選択と集中」を軸に進められ、成長分野である医療・ヘルスケアに資源を集中する一方、競争が激化したり収益性の低い非中核事業を次々に売却・スピンオフしました。
2000年代前半は、アジレント医療部門やマルコーニ医療システムズを買収し、医療機器分野に本格参入。後半には、創業以来の事業である半導体部門をNXPセミコンダクターズとしてスピンオフ、医療警報や睡眠医療(レスピロニクス買収)などヘルスケア関連の買収も進めました。
2010年代には、コンシューマーエレクトロニクス事業(オーディオ・ビデオ、テレビ)を売却・合弁化で段階的に手放し、社名から「エレクトロニクス」を削除。そして、かつての中核である照明部門をシグニファイとしてスピンオフ上場させ、資本関係を完全に解消しました。並行して、医療技術分野(画像誘導下治療、血管内イメージングなど)での戦略的な買収を加速。
2020年代には、最後まで残った家庭用電化製品部門をヴェルスニとして売却。遠隔心臓モニタリング(バイオテレメトリー)や医療機器データ連携(カプセルテクノロジーズ)など、ヘルステック分野のデジタル・サービス領域の買収を進めました。
この一連の再編により、フィリップスは医療画像診断、低侵襲治療、患者モニタリング、パーソナルヘルスを主力とする純粋なヘルステック企業となりました。スピンオフされたNXPやシグニファイも各分野で成功を収めており、事業ポートフォリオの最適化が両者にとって有益であったことを示唆しています。