味の素は中期経営計画において、ヘルスケア、フード&ウェルネス、ICT、グリーンの4領域を重点成長分野と定めた。過去25年、カルピス売却や冷凍食品・医薬CDMOの買収を通じてポートフォリオを大胆に入れ替えてきたが、グローバル競合と比較するとプラントベース食品、プロバイオティクス、デジタル活用などの領域で「不足するピース」が存在する。
本稿では、このギャップを埋めるため、プライベートエクイティファンド傘下のメタジェニックス(サプリメント)やアップフィールド(植物性食品)などの中堅企業に加え、培養肉技術を持つスタートアップなど計17社の買収候補を具体的に提案する。さらに、経営資源集中の観点から、化粧品原料や飼料アミノ酸などのノンコア事業を、クローダやエボニックといった関心を持ち得る企業へ売却する出口戦略も提示。攻めのM&Aと守りの事業整理を両輪に、2030年に向けて企業価値を最大化する道筋を描く。