今回は、昨年出版した電子書籍の中から、人間関係について書いた一節をご紹介したいと思います。
日々のちょっとした気づきが、人との関係を少しあたたかくするきっかけになれば――そんな思いを込めて、読み上げました。よろしければ、どうぞお聴きください。
日本は古くから上下関係が重視される社会です。年長者は経験豊かな先輩として敬意を受け、後輩にアドバイスする場面も多いでしょう。熟練した人からの有益な助言にはよい面もありますが、あらゆる状況で適切とは限りません。上の立場の人が下の人に対してよかれと思って助言した結果、かえって関係が悪くなることもあります。とくに、助言する側が自分の考えを押しつけてしまうと、そのリスクは高まるでしょう。善意の言葉であっても、それが原因で信頼関係を損なったり、後輩の自立を妨げてしまう可能性もあるのです。このトークでは、なぜそうなりやすいのかを詳しく解説します。