【第312回】『企業の人材育成に重要なのは採用時か?入社後の育成か?』
育成を機能させるには、採用時の意識のすり合わせが大事です。
会社の期待や本人の価値観、そして将来の働き方。
ここを丁寧に確認しておく事で、入社後の社員の成長と定着度合は大きく変わっていきます。
こんにちは。サンキャリア代表の田村です。
本日は「企業の人材育成に重要なのは採用時か?入社後の育成か?」というテーマでお話しします。
会社で従業員を採用する際、「採用を重視すべきか、それとも入社後の育成を重視すべきか」という相談をいただくことがあります。
もちろん、どちらも大切です。
ただ、私個人としては、入社後の育成を機能させるためにも、採用時点でのすり合わせをより重視すべきだと考えています。
なぜなら、育成は、会社と本人の方向性や価値観がある程度合っているからこそ効果を発揮するものだからです。土台がずれている状態で研修や教育を重ねても、期待する成長にはつながりにくくなります。
1.採用時は、会社と本人の方向性をフラットに確認できる
採用時は、会社と応募者がお互いを比較的フラットに見られる貴重なタイミングです。
入社後は配属や業務が決まり、日々の仕事が始まるため、本人の希望や価値観を落ち着いて確認する時間は取りにくくなります。
だからこそ、採用時点で「将来どのように働きたいのか」「どんな仕事にやりがいを感じるのか」「会社はその人に何を期待しているのか」を丁寧にすり合わせることが重要です。
採用面接は、単なる選考の場ではなく、入社後の育成をスムーズにするための土台づくりの場でもあります。
2.会社の期待を素直に受け取ってもらいやすい
採用時は、応募者が会社の考え方や期待を受け取りやすいタイミングです。
新しい環境に入ろうとしている時期だからこそ、「この会社は何を大切にしているのか」「自分には何が求められるのか」を知りたい気持ちがあります。
そのため、会社としては良い面だけでなく、入社後に求める姿勢や、現時点での課題も正直に伝えることが大切です。
求める役割や、今後一緒に改善していきたいことを共有しておくことで、「そんな話は聞いていなかった」という入社後のミスマッチを減らすことができます。
3.採用時こそ、お互いが集中して向き合える時間である
採用面接は30分から1時間程度の短い時間かもしれません。しかし、会社と応募者が個別に向き合い、お互いの期待や考えを共有できる非常に重要な場です。
入社後も面談や研修はできますが、日々の業務が始まると、どうしても目の前の仕事が優先されます。
だからこそ、採用時に会社の良い面だけでなく、まだ整っていない面や、本人に努力してほしい点も含めて共有しておくことが大切です。
前提が共有されていれば、入社後の研修や教育も「なぜ必要なのか」が伝わりやすくなり、本人の成長スピードも高まりやすくなります。
まとめ|育成を活かすために、採用時のすり合わせが重要
採用と育成は、どちらか一方だけで完結するものではありません。
ただ、育成を本当に機能させるためには、採用時点で会社と本人の方向性を丁寧にすり合わせておくことが欠かせません。
重要なのは、
・会社と本人の方向性をフラットに確認すること
・会社の期待や課題を事前に伝えること
・面接をお互いがしっかり向き合う場として使うこと
この3つです。
採用時にしっかり向き合うことで、入社後の育成はより意味のあるものになります。
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パーソナリティー:田村陽太
社会保険労務士。株式会社サンキャリア代表。
東京外国語大学外国語学部卒業後、産業機械メーカーでの海外営業、社労士法人での勤務を経て独立。
国内企業向けの人事労務顧問をはじめ、海外駐在員・外国人社員・外資系企業の日本拠点など、グローバルな組織の人事労務支援を行っている。
また、ブログやポッドキャストを通じて、働き方・生き方・組織との向き合い方について発信。経営者や働く方の思考整理、キャリアや人生相談を含めた伴走支援にも取り組んでいる。
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