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世界敗血症デーに学ぶ「敗血症」の基礎知識と早期発見のポイント
(話者:内科医たけお)
9月13日の「世界敗血症デー」に合わせ、感染症から命を守るための敗血症に関する基礎知識、危険なサイン、予防法について解説します。
敗血症とは
感染症をきっかけに全身に強い炎症が生じ、臓器の機能が低下してしまう非常に危険な状態です。国内では年間約10万人(推定)が敗血症で亡くなっているとされています。重篤化すると、細菌の毒素が体内を巡って血圧が維持できなくなり、多臓器不全に至る「敗血症性ショック」を引き起こし、命に関わるリスクが高まります。
主な原因感染症とリスク
原因となる代表的な感染症には「肺炎」「尿路感染症」「腹部の感染症(胆嚢炎や胆管炎など)」「皮膚・軟部組織感染症」があります。
特に注意が必要なのが尿路感染症です。腎臓の血流が豊富なため細菌が血液に入りやすく(菌血症)、重症化につながりやすい特徴があります。尿路結石や前立腺肥大症などで尿の流れが滞っている場合はさらにリスクが高まります。また、胆嚢炎や胆管炎など腹部の重症感染症も警戒が必要です。
ハイリスクな対象
高齢者、乳幼児、妊産婦、がん治療中や免疫抑制剤服用中など免疫力が低下している方、慢性疾患を抱えている方は、特に重症化しやすいため日常的な配慮が必要です。
見逃してはいけない「5つの要注意サイン」
通常の風邪などと異なり、以下のような兆候が現れた場合は敗血症を疑う必要があります。
意識の異常:意識を完全に失うだけでなく、辻褄の合わないことを言う、受け答えが鈍いといった意識障害。
呼吸の乱れ:息苦しさや、異常に速い呼吸(通常は1分間に10数回程度ですが、20〜30回以上に増加)。
血圧低下:敗血症性ショックに伴う血圧の低下や極度のぐったり感。
体温異常:38〜40度などの高熱だけでなく、異常な低体温も重篤なサイン。
尿量の減少:血圧低下に伴う急性腎障害によるもの。
受診の判断と予防
上記の要注意サインが見られる場合、様子見は禁物です。迷わず救急外来の受診や救急車の要請を検討してください。特に細菌感染による敗血症は、いかに早く抗菌薬投与などの治療を開始できるかが生死を分けます。
予防の基本は、日頃の手洗いや手指衛生、適切なワクチン接種です。そして、感染症を放置せず、疑わしい症状がある場合は早期発見・早期治療を徹底することが命を救う最大のポイントとなります。