「どうせ言っても、わかってもらえない」
そんなふうに思ったことはありませんか。
相手に腹が立つ。
どうして気づいてくれないのか。
どうしてわかってくれないのか。
でも、その怒りの奥には、ずっと前から抱えていた悲しさや、誰かに味方になってほしかった気持ちが隠れていることもあります。
何度も伝えようとした。
勇気を出して話した。
それでも受け止めてもらえず、傷ついた。
だから、わかってほしい気持ちがなくなったのではなく、また傷つくのが怖くて、言えなくなっていたのかもしれません。
今回の曲『あの夜の続きを、生きていた』は、目の前の誰かに向けていた怒りをたどるうちに、心の奥で膝を抱えていた幼い自分に気づく物語です。
その子を責めるのでも、無理に立ち上がらせるのでもなく、ただ隣に座って、そっと抱きしめる。
すぐに答えが見つからなくても。
長い夜が、まだ終わらなくても。
そんな気持ちを、一曲にしました。
※この作品は、心理学的なテーマから生まれたオリジナルの創作です。特定の相談事例を描いたものではありません。音楽は医療や心理療法の代わりになるものではありません。
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歌詞|あの夜の続きを、生きていた
「どうせ言っても わからない」
君に何度も そう思った
まだ何も 話していないのに
心の中で 背を向けた
わかってほしい ことほど
うまく言葉に できなくて
君の何気ない ひと言に
なぜか胸が 苦しくなった
どうしてそんな 言い方をするの
どうして気づいて くれないの
声には出さない その言葉が
胸の奥で 繰り返された
どうせわからない そう言って
僕は何を 守っていたんだろう
君に向けてた この怒りは
どこから 来たんだろう
わかってほしくて 言えなくて
言えない自分も 嫌になって
まだ何も 始まっていないのに
終わりを 決めていた
だけど 何も言わなかった
わけじゃないんだ
何度もあなたに 伝えてきた
何度も言葉を 探してきた
勇気を出して 話すたび
小さな傷が 増えていった
「そんなことで」と 返された夜
何も言えずに うつむいた
あなたには 伝わらない
それでも わかってほしかった
どうして
どうして
こんなに 伝えているのに
どうして
何度もあなたを 呼んでいた
振り向いてほしかった
味方になって ほしかった
たった一度で よかった
だけどいつしか その願いを
口にするのが 怖くなった
また同じ顔を されるくらいなら
何も言わない ほうがよかった
どうして どうして
わかってくれなかったの
どうして どうして
ひとりにしたの
そう問いかけた 暗闇に
小さな背中が 見えた
部屋の隅で
膝を抱えて
顔を上げずに
震えていた
あれは……
僕だった
君に向けてた この怒りの
ずっと奥に いたんだね
誰にも言えなくなったまま
あの夜から 動けずに
何度も何度も 伝えたんだね
それでも 届かなかったんだね
もう一度 傷つくことが
怖くて たまらなかったんだね
僕はそっと 隣に座った
何も聞かずに 待っていた
小さな肩が 震えるまま
その身体を 抱きしめた
「どうして わかってくれないの」
あの子が つぶやいた
僕は何も 答えずに
もう一度 抱きしめた
長い夜が
まだ終わらなくても
今は ここにいる
君のそばに
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