私は以前中学教諭をしており、「頑張れ」と言う機会も実際に多かったし、それは100%プラスの意味で用いており、またプラスを信じて疑うこともありませんでした。もちろん個人との対話の中で頑張っている子やしんどそうな子に使わないなど、自分なりにむやみに連発していた訳ではありませんが、やはり行事や受験前には大勢に向けてよく発した言葉です。
しかしある時、東日本大震災の時にボランティアに行かれたカウンセラーの方が、別れ際に被災者の方へ何気なく「これからも頑張って下さいね」と善意で声を掛けたつもりが「もう充分頑張っている!何を頑張れと言うのだ!」と言われて自分の言葉掛けの軽薄さにハッとしたという話を聞き、私自身もハッとし、以来頑張れと言う前に躊躇するようになりました。言わない選択肢もあります。しかしはっぱをかけて欲しいと子どもから直接「頑張れって言って(書いて)」と望まれることもあります。結局のところその子が何を望んでいるかを理解することが大事なのですが判断を誤った時には追い詰める言葉だなぁと改めて感じました。
出産や高尾先生のリアルボイスを聴くようになって自分と向き合う時間は格段に増え自身でも発する言葉に変化を感じています。今復帰したらまた子どもとの関係の作り方が違うんじゃないかなと思うと復帰したい気持ちもあります。(でもしばらくは子育てに専念します)その時には高尾先生みたいに相手の気持ちをほぐすことができるような先生でありたいなと思います。その時に向けて1日1日を粛々と生きていきたいと思います。
皆さんいつも大切なことに気付かせて下さって本当にありがとうございます。