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中原中也「言葉なき歌」読み解きと朗読/第140夜

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「言葉なき歌」中原中也 あれはとほいい処にあるのだけれど おれは此処で待つてゐなくてはならない 此処は空気もかすかで蒼く 葱の根のやうに仄かに淡い 決して急いではならない 此処で十分待つてゐなければならない 処女《むすめ》の眼のやうに遥かを見遣つてはならない たしかに此処で待つてゐればよい それにしてもあれはとほいい彼方で夕陽にけぶつてゐた 号笛《フイトル》の音のやうに太くて繊弱だつた けれどもその方へ駆け出してはならない たしかに此処で待つてゐなければならない さうすればそのうち喘ぎも平静に復し たしかにあすこまでゆけるに違ひない しかしあれは煙突の煙のやうに とほくとほく いつまでも茜の空にたなびいてゐた ※この配信での読み解きは、ワタクシ郎女個人の解釈によります。これが絶対正しいというわけではありません。あくまでも参考という感じで聴いていただければ幸いです。 #中原中也 #言葉なき歌 #現代詩 #朗読 #poetryreading 🌿中原中也「蜻蛉に寄す」 https://stand.fm/episodes/69131f5bd24862cb55ea991d 🌿萩原朔太郎「竹」 https://stand.fm/episodes/675b03758d3743ad502e0862
4月16日
コメント(14)
リリア
優しい国語の先生の授業を聞いてるみたいで、楽しくて何回も聞きました🥰 待つしかできない時、待たなきゃいけない時って、人生に何回もあるよなー、って思いながら。
4月22日
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郎女(いらつめ+)/詩人・朗読者
わあ、楽しんでいただけて嬉しいです〜。待てば海路の日和あり、と言いますし、此処にいて夕陽にけぶるあれを眺めるのも、なにか意味があるのかもしれません。そんな日々のことをこうして詩に書いておくことも。
4月22日
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kocchi-(コッチー)
郎女さん、今回も深い詩の考察ありがとうございました✨ 詩人はけぶったり震えたり….ほんとに、とても細密に繊細に自分の心と向き合っていらっしゃると思うので、きっとそうだと私も思います。 あれに到達したくてたまらない衝動と、それをぐっと抑制する相反する心が現れていますね。 映画『国宝』で、探し求めている風景🟰芸の境地みたいなシーンが印象的でしたが、郎女さんの考察を聴きながらそういうものを感じました。 いつもながら、郎女さんの考察後に聴く、詩の朗読は、最初に聴いたものと明らかに姿を変えて耳に届くのが面白いです🤗 『とほいい』という言葉一つとっても印象的ですね。 宮沢賢治さんの詩を読んでいても思いますが、方言は、詩との相性がとても良いと思います。 詩の中における方言の放つ輝きは、標準語ではかなわないと思います。
4月21日
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郎女(いらつめ+)/詩人・朗読者
私が読んで気になったり心惹かれることなどをお話したのですが、面白く思っていただけて幸いでした。 「とほいい」は結局、方言なのか中也独特の言い回しなのかわからないままですが、その素朴な語感にこもった詩情の前には、もはやどちらでもいいか…とも思えてきます。でも、気になる言い回しを一つ一つ挙げていくのも面白くって😃
4月21日
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ゴールディー
こ、これは!😲 この詩を今、校正中の『意思の歌う森』にチラリと登場させていただいていいですか!?🙌
4月20日
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郎女(いらつめ+)/詩人・朗読者
わあ〜い、ゴールディーさんの物語のなかに中也の詩がチラリ、楽しみにしています🤗
4月20日
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須藤三智穂
郎女さん、初め「とほいい処」は死の世界かと思いました。 でも3連目から、自分が目指している場所や状態なのかなと。ここから明るく美しい場所のように感じてしまいました。 この詩の中で、「処女《むすめ》の眼のやうに遥かを見遣ってはならない」 この言葉に惹かれました。 確かに若い頃…特に夢みがちな女の子…は遥か遠くを見るようになる、現実の世界ではなく、例えば恋に憧れるように…そんな気がするので。 郎女さんに朗読していただき、解説していただくと、詩の良さが引き立つ気がします。 自分一人で読んでいた時よりも。 私は逆に自分がかつて立っていた、とおいい処を見遣る気がしました。
4月17日
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郎女(いらつめ+)/詩人・朗読者
聴いてくださりありがとうございます。私もスタエフで説明するようになってから、読み方が深くなったように思っています。皆さんのご感想や読み方をお聞きするのも刺激になります😊 「処女の眼のように」について説明では触れませんでしたが、三智穂さんやまみさんと同じように感じています。 三智穂さんが見遣る、かつて立っていたとほいい処。それはもしかして今世ではなく、前世、前前世でしょうか。または、いつも還っていくあの場所でしょうか。 中也の視線の先を見遣るとき、読み手の私たちもまた、自分の越し方や生の先を見るのかもしれません。
4月18日
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もなみ
なぜ葱〜😂!?って思ってしまいました。あのひげ根のすぅっとした所から、じわっと青い葉に続く感じが、此処のかすかな空気に通じるものがあるのかしら…? 煙突ってザ人工物な感じがします。煙突自体が人工物で、さらに何か作り出す工場の象徴のようで。幻想の枠が、ちゃんとこの世界に開かれているような安心感がある気がします。 あれって、何なんでしょうね。届かない何か。言葉にならない何か。あれとしか言えない何かなのかもしれませんね。 亡き子への想い。なるほどです。そう思って聞くと、切なくなります…。
4月17日
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郎女(いらつめ+)/詩人・朗読者
もなみさん そげですそげです、葱については色々調べても、コレという納得感のある言説がありませんでした。中也って、なぜそれ?という例えが突然でてきますよねぇ。狐の革裘とか。葱ってそんなに淡かったかなあ。  煙突はザ人工物ですか。なるほど〜。人の作ったものを遠くから見ている、それも霞んで見える。幻想の続きなのか、それとも人の暮らす世界と自分との間に距離を感じていたのか?煙突についても、いろいろ考えられますね。 あれ、って多分みんなわかると思うんですよ。ね。
4月17日
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まやま まみ
わたしも 蜻蛉に寄す に似てるなあと思いながら聞いてました。なるほど郎女さんの解説でさらに深くあれこれ浮かびます。彼岸と此岸、同感です。急がずその時がくれば自分もいけるから会える、というような。そして、処女は遥かを見遣るのかあ、確かに😁そして、わたしはすでに、あまり遥かは見ていない。むしろ急がなくてもいい、そんな頃にいるからなのかも知れません☺️そして、中也のこの頃の若さと、人生も思いました。 「とほいい」は、「とほい」より、とっても遠く感じているように思て、ちょっと切なさがます気がします。方言としても表現としてもぴったりな気がしました。わたしが子どもの頃「遠い」ではなくて「とおいい」だと思っていたから、そんなことも思うのかも知れません☺️子どもが思う遠いは、とっても「とおいいいいー😭」だったからかも。
4月17日
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郎女(いらつめ+)/詩人・朗読者
「とほいいいいー」って叫んだら、山の向こうまで声が吸い込まれていきそう。「とほいい」は中也としては「とほくとほく」とは違うんですよね。方言じゃなくても、なんだか惹かれる言い方です。 処女は自分の先々に夢を見ているからでしょうか。若くてまだ死とか挫折とか、または真に心惹かれるものにはまだ出逢っていないからか…。もう若くない読み手にとっては一旦立ち止まっちゃう行ではありますね。
4月17日
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さぼてん
郎女さん、詩ってすごいな…って思いました。 想いを言葉にするって、しかもこんな言葉にできるってすごいです。 郎女さんの読み解きがなかったら、よく分からなったと思いますけど😅 とほいい🤭方言だといいなぁ〜
4月16日
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郎女(いらつめ+)/詩人・朗読者
さぼてんさん 私が心惹かれ、面白いと思うことをあれこれ説明しているのですが、果たしてそれが皆さんに伝わっているのか、配信後、いつもドキドキするんですよ。楽しんでいただけたようでホッとしています。ありがとうございます〜😊 想いを言葉にと言っても、ベタ書きチャラ書きしたらダラダラ長くなりそうですよね。それをこんなにシンプルな詩にまとめるとは。きゅぅぅぅんと胸に響くとは。さすが中也。とほいいが方言なら、なんだか親近感が持てますね。
4月17日
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