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【議論版】産業の余白の市場化 ──ラクスルを生んだ、松本恭攝氏の比較できるの設計

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なぜ、ラクスルは 単なるネット印刷サービスではなく、 「産業の余白」を市場化する会社になったのか。 なぜ、松本恭攝氏は “印刷会社をつくる”のではなく、 “全国の印刷会社に眠る空き稼働”に注目したのか。 今回の勝手に戦略コラムでは、 ラクスル・松本恭攝氏の事業を、 印刷業界のDXや価格破壊の成功事例ではなく、 「産業の余白の市場化」という視点から読み解きます。 元記事: 印刷を「比較できる」ようにした会社は、なぜ最後に自分を「比較できない」場所へ運んだのか──ラクスル・松本恭攝氏が設計した、産業の余白の市場化 https://note.com/biz_designer369/n/n09650819daae チラシ。 名刺。 パンフレット。 封筒。 ショップカード。 会社案内。 印刷物は、昔からありました。 そして、印刷会社も昔からあった。 機械があり、 職人がいて、 工場があり、 地域に取引先がいた。 需要はあった。 設備もあった。 でも、両者はうまくつながっていなかった。 一般的には、ラクスルはこう説明されます。 ネット印刷が当たった。 印刷を安くした。 印刷業界をDXした。 シェアリングエコノミーが機能した。 もちろん、そう説明することもできます。 でも、それは結果を見てから貼れる説明かもしれません。 今回見たいのは、 その手前にある問いです。 ・なぜ印刷業界には、設備があるのに使われていない時間があったのか ・なぜ発注者は、印刷を安く・早く・簡単に頼めなかったのか ・なぜ供給側の余白を束ねると、発注者にとっての新しい価値になるのか ・なぜ「比較できる」をつくった会社が、最後に「比較できない」を選んだのか ポイントは、 「どうすれば印刷を安くできるか」ではなく 「なぜ、すでにある印刷機の余白に、発注者は届けなかったのか」 という問いを置いたこと。 ラクスルが見つけたのは、 印刷会社の不足ではありませんでした。 足りなかったのは、 需要と供給をつなぐ経路だった。 発注者には、 どこに頼めばいいかわからない。 見積もりを取らないと値段が出ない。 専門用語がわからない。 少部数では頼みにくい。 そんな摩擦がありました。 一方、印刷会社には、 機械も、技術も、人もある。 けれど、使われていない時間がある。 ラクスルは、その間に道を通した。 印刷を規格化し、 価格を見えるようにし、 発注体験を軽くし、 全国の印刷会社の空き稼働を、 画面の上で選べるものに変えていった。 つまり、印刷を「比較できる」ものにした。 ただし、ここで逆説が起きます。 商品としての印刷を比較可能にすればするほど、 それを束ねるラクスル自身は、 比較しにくい存在になっていく。 全国の印刷会社の空き稼働。 全国の発注者の需要。 品質、入金、割り振り、発注体験。 その経路を握った会社は、 単なる比較サイトではなく、 替えのききにくい場所へ移動していく。 そして2026年、 ラクスルはMBOにより非上場化しました。 印刷を比較できるようにした会社が、 最後に、自分自身を 比較されにくい場所へ運んだ。 ここに、ラクスルの戦略の面白さと、 少しの怖さがあります。 便利にすることと、 経路を握ることは、 同じ設計の表と裏かもしれない。 これは、印刷業界だけの話ではありません。 事業とは、 新しい資源をゼロから発明することだけではない。 すでにあるのに使われていない力を見つけ、 そこへ届く経路を設計し、 その経路の上で替えのきかない場所に立つこと。 その設計思想の話です。 今回のラジオが、 印刷を安くする話ではなく、 もう一度 「自分の業界には、まだ使われていない余白が眠っていないか」 を考えるための 静かな起点になれば幸いです。 ★ハッシュタグ #勝手に戦略コラム #裏戦略ノオト #ラクスル #松本恭攝 #産業の余白の市場化 #比較できるの設計 #比較不能化 #問いの反転 #問いの置き場所 #市場設計 #流動性設計 #産業DX #印刷業界 #ネット印刷 #シェアリングエコノミー #発注体験 #余白の再編集 #ビジネスデザイン #問いで読み解く #戦略の起点 #事業構想
7月28日
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