第2回は、「コーチングとは一体何なのか」をテーマに、その役割と本来の価値を掘り下げます。
スポーツのコーチのように、知識や技術を教え、指導するものだと思われがちなコーチング。しかし、五十嵐が語るコーチングは、答えを与えるものではありません。
相手の中にある考えや可能性を、問いと対話によって引き出し、自ら気づき、考え、行動できるように支援するものです。コーチと相談者が対等なパートナーとして向き合うことで、一人ではたどり着けなかった発想や選択肢が見えてきます。
番組では、コーチングとカウンセリングの違いについても解説。過去の出来事や心の状態に向き合うカウンセリングに対し、コーチングは、これからどうなりたいのかという未来に目を向け、その人の成長や目標達成を支援します。
一方で、自分のやりたいことや将来像が、最初から明確である必要はありません。「やりたいことがない」と感じている人も、実際には諦めていたり、自分の気持ちに蓋をしていたりすることがあります。その奥にある思いを、安心して言葉にできる場をつくることも、コーチの役割です。
そのために欠かせないのが、守秘義務と信頼関係です。
上司や同僚、家族には話せないことも、利害関係のない第三者だからこそ話せる。経営者やビジネスパーソンが、自分の本音と向き合ううえで、外部のコーチが持つ意味を考えます。
さらに、コロナ禍による働き方の変化、価値観の多様化、AIの進化によって、なぜ今あらためてコーチングが求められているのかを紹介。指示されたことをこなすだけでは変化に対応できない時代に、一人ひとりの主体性や可能性を引き出し、組織の力につなげる「コーチング型マネジメント」が注目されています。
ただし、短時間の研修で学んだ技術を使い、上司が部下に形式的な1on1を行うだけでは、本来のコーチングにはなりません。会社が求める成果と、社員本人が望む人生が異なる場合に、コーチはどちらと向き合うべきなのか。企業内コーチングが抱える難しさや、専門家に求められる倫理についても率直に語ります。
コーチングは、小手先の質問術ではない。
相手を認め、尊重し、話を聴き、その人の可能性を信じ続けること。一人では見えなかった未来を、対話を通して一緒に探していくこと。
自分で自分を律する一流のアスリートでさえ、さらなる高みを目指してコーチをつけるように、私たちも一人で考えることには限界があります。
コーチングとは何か。そして、なぜ人には対話のパートナーが必要なのか。
その本質に迫る第2回です。
【出演】
五十嵐 久|エグゼクティブコーチ/ICFマスターコーチ(MCC)
小林海貴|株式会社ウェブリカ
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