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#150 「K公園 その後」

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この公園はわたしにとって、特別な場所なのかもしれません。 急に過去を思い出して、複雑な思いがわいてきました。 K公園 その後 かつて 情念のように 吹き出していた 暮らしの 感情の ゴミが一掃されると 下草は刈り込まれ 人の姿はぼやけ 朝の澄んだ光 木々の匂い 蘇った森 もう 夜の闇に紛れた喧騒も 行き場のないため息のかたまりも 愛と憎しみの果てしない会話さえ 薄まって 草が朝露をキラキラ降りこぼす たとえ悲しみは無傷でも 強い力がみなぎる公園 わたしも一緒に新しくなりたくて 歩く 初めてのように ひとあしひとあし めり込ませながら 昨日まで捨てられていた タバコの吸い殻 黄緑のスケルトンライター 情念の火種は 土が盛り上がって 呑みこんだんだ きっと K公園   1999年 下草が胸までつかえて くるしい 青い汁が蒸れる ぼうぼうの道を分け入るとき 踏み出す足ごとに 白い蛾が放射状に飛び散っていく 年に二、三度 作業着の男達がトラックの荷台に乗って来て 下草を刈り込むと 公園は妙によそよそしく美しい 立入禁止の札を心に立てながら しばらく引いている とまた めらめら伸び上がっていく 鎮めても 鎮めても 地面からは息が漏れ 樹々の枝が押し寄せる 卵が分割する 池の水が濁る そうすると 急にひとびとはソワソワして 捨て始めるのだ 自転車 オートバイ 花火 弁当がら シンナーの空缶 コミック本の卑猥なシーン ジャンパーの片袖 わたしも 捨てられたものの烈しさにくらみながら 頭を掻回すぐにゃぐにゃのことば 時には尖った声にして 地面へ 叩きつける  草の上で  遊ぶ子供たち見守る大人たち  少年が釣りに熱中している  光の時  男女の影は歪み  叫びあう足音が土を蹴りくずす   闇の時 それでも 踏み入らずにはいられない 下草はもつれ 葉音は飽和し 飛び立つ鳥の群れ 水底が生臭くうごめく K公園は ひとが情念(こころ)を脱ぎ捨てる森 ひとの情念(こころ)をのみこむ森 もだえながら 深く堆積させていく さっきまで確かに在った ダンボールの仔猫 ひとみのうつろな若者のくつ わたしがこぼした悪意さえ 絶え間なく草がはんしょくして もう 見えない #公園 #ゴミ #情念 #蘇る
8月1日
コメント(8)
kocchi-(コッチー)
三智穂さん、ご退院おめでとうございます! 今と昔のK公園の風景を一緒に感じさせてくださってありがとうございます。 三智穂さんが、K公園の景色は私の心だったのかも…と仰ったのがとても心に残りました。 同じ景色でも心の状態によって、目につく場所や感じ方ってきっと変化しますよね。 どちらがいい、悪いではなく、自分というものを見つめさせてもらえるというか。 そんな場所を近くに持っていらっしゃる、というのが素敵な事だと思いました。 私にもあるだろうか?そんな場所が。 熊本の人達の大切な景色も早く元に戻りますように。
8月2日
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須藤三智穂
コッチーさん、お聞きくださりありがとうございます。 本当に今回配信をして、あ、これはわたしの心象風景でもあったと気づけたことは、大きなことでした。 昔のわたしはごちゃごちゃで、感情的だったのだなぁと感じました😳 なんだかいつもこの公園のことが気になって、この公園を題材に詩を書いていました。 大好きな楠もこの公園です。 丘があり、池があり、森みたいな(ヘンゼルとグレーテルの森なんて名付けて)、この公園が大好きです😍 コッチーさんは色々なところに行かれているので、きっとその中でご自分にピタッと来る場所がムクムク湧いてくると思います👌✨
8月2日
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郎女(いらつめ+)/詩人・朗読者
2つの詩を読むと、公園という場の変貌と、書き手の三智穂さんの心の有り様の差に、なるほどなるほどと思いました。 1999年といえば、私は30代前半。ミルテに入って三智穂さんと知り合った頃ですね。皆さんと喫茶店の一隅での詩の合評や朗読会など、まだまだ詩人未満の私にとって新しい世界でした。時野さんと須藤さん、とてもカッコいいと思ってました!
8月1日
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須藤三智穂
郎女さん、お聞きくださり、ありがとうございます😊 あの頃もてはやされていた現代詩ってなんだったのか?今思うと独りよがりで小難しい言葉を並べて、でも憧れでした。いっぱい真似をしていました。 時野さんは立派な詩人でしたが、わたしはこの詩の通り、ごちゃごちゃでした。それでも詩人になりたくて、詩の雑誌に投稿したりしていました。(これもです) 郎女さんとは詩のことでいろいろお話しした気がしています。お互いに夢と希望に満ちていたような。 今は郎女さんは皆さんを魅了す る詩人で朗読家。 素敵だと心から思います❤️
8月1日
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うしがら
退院、歩行の練習、とのことよかったですね☺️ままならないことも多いと思いますが、ご養生されてくださいませね。 定点観測されているのは、公園なのか、自分の心なのか。どちらの詩も素敵です😌
8月1日
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須藤三智穂
うしがらさん、お聞きくださりありがとうございます。 歩くことを意識せずに歩けるようになりたいと、思っています。ただ暑いので、歩く時間も限られる感じはあります。 朗読していて、公園と自分が一つになっている感覚がありました。 そうそう、全く話は違いますが、入院中、『智恵子抄』を読みました。 うしがらさんの朗読、お聞きしていて本当によかったです😊
8月1日
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相良ユウ 【七色ボイスを目指す男子】
三智穂さん、こんにちは🙌‼️‼️✨✨ 無事にご退院、まことにおめでとうございます🎉✨😆✨🎊 リハビリも頑張られているのですね! ご無理なく、三智穂さんのペースで頑張って下さい😊1日も早い本復を願っております🙇✨✨ K公園⛲️三智穂さんの特別な場所なのですね✨✨ 公園の自然の美しさと、人間たちが捨てたゴミという取り合わせにとてもリアルさを感じて、思わず詩に引き込まれました✨✨ 99年の作品と比較すると、その時の三智穂さんの表現であったり、感じかたの違いが見えてきてとても面白いです😊 最後はやはり自然や植物たちの生命力の強さをひしひしと感じさせられますね🤗🍀🍀 三智穂さん、素晴らしい詩と朗読を有り難うございます🙇🙇✨✨
8月1日
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須藤三智穂
ユウさん、お聞きくださり、ありがとうございます😊 やっと配信してみようと思えました。 その間、スタエフのみなさんの配信をお聞きして慰められました。 公園ってどういうところなのだろうと、いつも思ってきました。 1999年の詩はごちゃごちゃでやたら長くて余計な言葉がいっぱいで、まさしく五目ずし状態だったのだなと思います。 今は静かで自然がとても優しいです。 公園とともに、自分も成長させてもらったと感じています✨
8月1日
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