この曲には、トラウマについて学ぶ中で、心に残ったことを少し入れています。
つらい記憶や感情に引っ張られると、過去のことなのに、まるで「今」起きているように感じることがあります。
そんなときに大切にされているもののひとつが、
「今、ここ」に少しずつ戻ってくること。
足が床に触れていること。
手に触れるものの感触。
外から聞こえてくる音。
いつもの帰り道や、角のコンビニ。
特別なことではなく、そんな何気ない「今」に触れていくことが、グラウンディングにつながります。
でも、無理に落ち着こうとしなくてもいい。
ずっと緊張してきた人にとっては、力を抜くことや、ゆっくり呼吸することさえ、かえって落ち着かないことがあります。
だからこの曲でも、
「息を吸ってみた
少し苦しくて
もう一度
やっぱり苦しくて
やめた」
としています。
うまくできなくてもいいし、全部を話さなくてもいい。
まだ少し遠い感じが残っていても、
今日はここまでにして、上着を着て、帰る。
回復には、そんな余白も必要なのだと思います。
何かを乗り越えるための歌というより、
少しずつ日常へ帰っていく、その途中の歌です。
『帰り道』
疲れた日の帰り道に。
ひとりになった夜に。
そのまま聴いてもらえたらと思います。
作詞・制作|齊藤弘治
聴くセラピー
[Intro]
[Instrumental]
[Verse 1]
さっきまで
話してた
たぶん
気づいたら
部屋が少し
遠くなってた
時計は動いてる
外で車が止まって
ドアの音がした
ああ
聞こえる
[Verse 2]
足を動かしたら
靴下がずれた
直しかけて
やめた
机に手を置いた
かたい
こんなだったっけ
[Instrumental]
[Verse 3]
息を吸ってみた
少し苦しくて
もう一度
やっぱり苦しくて
やめた
しばらくして
気づいたら
息を吐いてた
[Instrumental Pause]
[Verse 4]
何を話してたんだっけ
まだ
言ってないことがある
今日
言おうと思ってたこともある
でも
今日は
いいか
[Verse 5]
帰りに
何か買おうかな
角のコンビニ
まだ
開いてるかな
外は
寒いかな
上着は……
ああ
椅子の下
[Instrumental]
[Verse 6]
立ち上がる
少し
ふらつく
足が
床に触れる
もう一度
ああ
ここにもいる
[Outro]
上着を着る
ドアに手をかける
まだ少し
遠い
まだ
今日は
ここまで
帰ろう
[Long Instrumental Outro]
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