伝説の「ヤング・ミュージック・ショー」
元NHKディレクターで「渋谷屋根裏」を立ち上げた一人、「ひょっこりひょうたん島」や「里見八犬伝」などのディレクターもされた、波田野紘一郎さんが今日のゲストです。
*このインタビューは2022年8月13日午後に収録いたしました。
「ヤング・ミュージック・ショー」は、71年から86年にかけて洋楽のライブやインタビューを放送し、ストーンズ、クリーム、ピンク・フロイド、スリードッグ・ナイト、ロッド・スチュワート、ボブ・マーレイ―、デビッド・ボウイ、エルトン・ジョンなどをNHKで紹介した伝説の音楽番組です。
波田野さんは、日本のロックシーンに多大な影響を与えた方です。1975年には「渋谷屋根裏」というこれまた伝説のライブハウスの立ち上げにも関わりました。
そんな波多野さんと私の接点は、1984年に佐賀町エキジビットスペースで私が発表したマスクです。
「BRUTAS」というマガジンに掲載された私のマスクを見て、波田野さんが、その時、展覧会をしていたガレリアキマイラに連絡してくださったのが縁の始まりです。1986年でした。パンクカットをしていた私は25歳、波田野さんは私よりずいぶん年上でしたが、ロングヘアーにベルボトムのジーンズというロックミュージシャンのような出立ちでした。年下の私に、常に対等に話して下さり、私が1983年から制作していたマスク作品を絶賛してくださいました。
それから、波田野さんと私は長い長い縁となりました。私が制作したマスクやトルソを撮影しNHK衛星放送の音楽番組ミュージックビデオに使って下さいました。
何度かNHKにも呼ばれスタジオでビデオを見せて頂いたり、その後も私の作品を見に前橋や人形町のアトリエに来て下さいました。
権威をもてる場にいながらも、権威とは無縁な自由な在り方をされ、面白いもの、奇妙で美しいもの、今まで見たことがない独自な表現を尊ぶ波田野さん、日本では珍しく自分の目をもつ稀有なディレクターでした。
ミュージシャンもアーティストも文学者も.暴力的で濃い自由な創造をガンガン発信していた80年代に、波田野さんと出会え、私は運が良かったです。
夜空に瞬く星のように常にonly one の光を放ち、死ぬまでpunk spilit で、社会に迎合せず自分の道を生きていきます。
波田野さんのような超オリジナルな珍獣には、まだまだ長く生きて頂き、あちこちで刺激的な話を淡々として頂き、眠りかけてる脳髄たちに揺さぶりをかけてほしいです⭐️
☆波田野さんは句集『猫翁句集』を出版されてます。
*ヤング・ミュージック・ショー
NHKアーカイブより
https://www.nhk.or.jp/archives/nhk-archives/past/2004/h040502.html