【第115回】外国人社員が働きやすい柔軟な勤務制度とは?(前編)
今回は「外国人社員が働きやすい柔軟な勤務制度」についてお話します。
日本企業で働く外国人社員がよく希望するポイントとしては、定時退社、完全な有給消化、敬語ミスへの寛容さ、そして異なるコミュニケーション方法の理解などが挙げられます。
文化や価値観の違いからくるこうした希望に応えることが、彼らの働きやすい職場環境の構築に繋がります。
日本人にとっての“当たり前”が、外国人社員には“非常識”かもしれない
外国人社員の雇用が増える中で、日本企業における働き方に違和感を持つ声がしばしば寄せられます。文化や価値観の違いから、日本人にとって当然のことが、外国人社員にとっては理解しがたいことも。今回は、外国人社員からよく聞かれる「職場への4つの希望」に焦点を当て、日本の企業文化に新たな視点をもたらすヒントを探ります。
「残業しない」が前提。契約時間内で働く意識の違い
外国人社員の多くは「定時に業務を終えたい」と強く希望しています。海外では契約社会が基本であり、契約外で働く=新たな取り決めが必要と捉えられます。日本のように“なんとなく”の残業は受け入れられず、明確な合意・割増賃金の提示が必須です。雇用契約時には残業の有無や条件を丁寧に説明し、業務効率向上の意識づけも重要です。
有給休暇は「権利」。計画的取得と効率的な引継ぎが鍵
有給休暇の“完全消化”を前提とする外国人社員は少なくありません。家族との時間や自己研鑽に価値を置く彼らにとって、休暇は当然の権利。法令上の取得義務(年5日)にとどまらず、制度の詳細や活用可能な場面をきちんと共有することが信頼につながります。同時に、休暇を取得しやすいよう、業務引継ぎや日常業務の習熟支援も欠かせません。
柔軟な制度が職場の国際化を後押しする
本記事では、外国人社員が働きやすい職場づくりにおける柔軟な勤務制度のうち、主に「定時退社」「有給取得」の2点を紹介しました。契約意識の違いやライフワークバランスの価値観の相違を尊重しつつ、企業としてどう歩み寄るかが問われています。後編では、言語やコミュニケーションに関する課題について引き続き深掘りしていきます。
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パーソナリティー:田村陽太
東京外国語大学外国語学部卒業。産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。番組プロデュース、ポッドキャストデザイン等のPRブランディング事業も手掛ける。株式会社サンキャリア代表。
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