【第224回】『外国人社員が産休・育休を取得する際に企業が意識すべきこと~③』
サンキャリア代表の田村が、外国人社員が産休・育休を取得する際の業務引継ぎの重要性と実践方法について解説します。
代替社員を中心にした引継ぎのメリット、新しい視点を取り入れることによる業務効率化やリスク防止の具体例を紹介。
外国人社員の妊娠・出産報告から引継ぎ完了までのステップや、関係者間の面談によるスムーズな合意形成のポイントも解説しています。
円滑な人事労務対応を目指す企業の皆さまに必見の内容です!
引継ぎは“主導権の移行”がカギ|代替社員が主体となる体制へ
外国人社員が産休・育休を取得するにあたり、業務の引継ぎはできるだけ早い段階で始めるべきです。
出産・育児という人生の大きな転機を迎える社員にとって、引継ぎ業務は後回しになりがちで、結果として代替社員が業務を引き継いだ後にトラブルが発生するケースも少なくありません。
そのため、妊娠・出産の報告を受けた時点で主担当を代替社員に移行し、早期に顧客対応も含めて実務の主導を握ってもらうことが重要です。これにより、産休・育休中の業務問い合わせリスクも最小限に抑えることができます。
引継ぎ面談は3者で実施|上司の介入が品質を左右する
業務引継ぎの質を左右するのが、「産休・育休を取得する社員」「代替社員」「直属上司」の3者による面談の実施です。
上司が関与せず当人同士で引継ぎが進むと、前任者のやり方をそのまま踏襲する形になり、非効率なやり方やミスの再生産が起きることも。
上司が介在することで、双方の業務理解やリスク感覚のズレを調整し、代替社員主体のやり方での合意形成を図ることが可能になります。
このプロセスで、もし前任者の業務上の不備が発見された場合は、例外なく会社としてフィードバック・改善指導を行うことが重要です。
代替社員への移行は“業務改善”の好機でもある
引継ぎの主導権を代替社員に移すことは、「業務の安定継続」だけでなく、「業務改善」にもつながる好機です。
従来の業務を他者が見直すことで、新しいやり方や無駄の発見が可能となり、ミスの再発防止や顧客満足度の向上にも寄与します。
人の入れ替わりが発生するタイミングだからこそ、「なぜこのやり方なのか?」「もっと良いやり方はないか?」という問い直しが自然に生まれます。
産休・育休を“人事リスク”ではなく“改善の契機”ととらえる視点が、これからの組織運営には欠かせません。
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パーソナリティー:田村陽太
東京外国語大学外国語学部卒業。産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。番組プロデュース、ポッドキャストデザイン等のPRブランディング事業も手掛ける。株式会社サンキャリア代表。
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