【第238回】『従業員の働き甲斐を高める評価制度と賃金制度の設計方法➃』
サンキャリア代表・田村が、従業員の働き甲斐を高める評価制度と賃金制度の設計方法を提案。
特に中小企業が直面する課題に対応した、公平性と透明性のある仕組みづくりを専門にしています。
従業員の成長と会社の発展を両立させる制度設計の具体的なポイントを解説。
長期的に成功する企業を目指す方にお役立ていただける内容を発信中!
期待と行動のズレが生む「無難な職場」——だからこそ賃金制度が必要
評価制度があっても、それが賃金制度と連動していなければ、従業員の本当のモチベーションにはつながりません。上司がふと伝えた「次は課長だよ」「大きな案件に関わってもらうよ」といった“期待”が現実にならなかったとき、従業員の失望感は大きく、時に深く根に持たれます。そして上司自身はその発言を覚えていない……という悲劇もよくあります。こうしたすれ違いを防ぐには、「期待」が制度として明文化され、報酬に反映される賃金制度の設計が欠かせません。そうすることで、従業員は安心して前向きに働けるようになり、会社全体の士気向上にもつながります。
人件費は“感覚”でなく“指標”で考える時代へ
人を雇う理由が「忙しくなったから」では、組織は成長しません。本来、雇用判断は“労働分配率”という数値的な視点から行うべきです。売上に対する人件費の比率が高すぎれば、事業の構造を見直す必要があります。大切なのは、一律の削減ではなく、会社の成長に貢献している人や部署に、しっかり報いる賃金設計を行うこと。不採算部門に無駄に人を配置していないか、採算部門に人が足りていないのではないか。こうした視点を持つことで、人件費の適正化と戦略的人材配置が可能になります。
評価よりも大切なのは“チェック機能”を持つこと
賃金制度の核心は、「何を評価して賃金に反映させるか」という内容だけではありません。むしろ、“制度の存在自体”が経営と従業員が共に人件費を点検し合う「チェック機能」として重要です。たとえば年に1回でも、制度を通じて従業員の配置や人件費の使い方を会社全体で振り返る機会を作ることで、会社の方向性や公平性が社内に浸透します。制度があるからこそ、従業員の意識が引き締まり、日々の業務にも前向きに取り組むようになるのです。
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パーソナリティー:田村陽太
東京外国語大学外国語学部卒業。産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。番組プロデュース、ポッドキャストデザイン等のPRブランディング事業も手掛ける。株式会社サンキャリア代表。
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