【第252回】『労務管理Q&A~社内でリモートワークを定着させるには何が必要か?①~』
「リモートワークを導入したのに、なぜか生産性が上がらない…」そんな悩みを抱える企業に共通する“見落としポイント”とは?
リモートワーク時代に求められるのは、従業員の「時間感覚」と「自己管理力」。
上司との10分面談がカギを握る、実践的マネジメント手法をご紹介しています。制度やツールだけでは定着しない「本当の理由」に迫ります。
社内制度やIT環境より先に必要なのは「土台となる能力」
リモートワークの導入が進む中で、多くの企業では制度整備やIT環境の整備を重視しがちですが、実はそれ以上に重要なのが、従業員自身の「働くための基礎能力」です。リモートワークは“雇用”というより“自営”に近い働き方であり、自己管理能力が問われます。従業員が主体的に働ける土台がなければ、リモートワークは形だけの制度になりかねません。
第一の土台は「時間内にタスクを完了させる力」
リモートワークを円滑に運用するには、従業員があらかじめ決められた時間内に業務を完了させる力が必要です。そのためには、まず従業員に自身の業務を棚卸ししてもらい、業務ごとの重要度と所要時間を明確にする作業が欠かせません。特に他部署や同僚から依頼される業務については、直属の上司が把握しづらいため、週1回10分ほどの上司との面談を設け、タスクの見直しと時間配分を一緒に確認することが効果的です。
上司と従業員の“すり合わせ”が、リモートの基盤を作る
面談でのタスク共有は一見「非効率」に思えるかもしれませんが、実はこれこそが雇用契約を機能させる上で最も重要な業務です。雇用とは、会社の指揮命令に従って働くこと。つまり、上司が必要な業務を判断し、的確な指示を出す。そして従業員がそれを遂行する――この関係性が機能してこそ、リモートワークの信頼が成り立ちます。オフィス勤務時ですらタスクを時間内に完了できない場合、上司の目が届かないリモート環境では運用がさらに難しくなるのです。
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パーソナリティー:田村陽太
東京外国語大学外国語学部卒業。産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。番組プロデュース、ポッドキャストデザイン等のPRブランディング事業も手掛ける。株式会社サンキャリア代表。
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