【第256回】『労務管理Q&A~「社員のやる気」を高めるためにどうすれば良いか?②~』
「仕事を任せたら、それっきり」になっていませんか?
社員のやる気を引き出すには、業務の完了後こそが勝負どころ。
今回は、“指示のあとのコミュニケーション”が持つ力について解説しています。
■「やりっぱなし」は禁物——“見てもらえている実感”がやる気を育てる
社員のモチベーション向上において、上司からのフィードバックは不可欠です。とりわけ、仕事の目的や進め方が明確になっていたとしても、「その仕事がどう評価されたか」を伝えなければ、社員は成長の手応えや達成感を得づらくなります。どんなに些細な業務でも、たとえば「ありがとう」「助かるよ」といった短い一言が、社員にとっては大きな励みになります。
■リピート業務ほど“見守る姿勢”が重要
初めて任せる業務には自然と声をかけるものですが、過去に経験済みの業務となると、つい管理職の目が行き届かなくなりがちです。しかし、それこそが落とし穴。経験済みだからといって放置してしまうと、本人の気づきや学びが減少し、やる気や業務品質の低下につながる可能性があります。繰り返しの仕事にも必ず一言フィードバックを添えることで、継続的な成長と意欲の維持が図れます。
■「フィードバック」は“状況を踏まえた声かけ”で差が出る
フィードバックの質は「その一言が相手の状況を理解しているかどうか」で決まります。ただの定型文ではなく、「参考になる事例」や「相談相手」などの具体的な情報を添えることで、社員は「自分を見てくれている」と実感でき、上司との信頼関係が深まります。安心して仕事を任せられる環境づくりには、こうした細やかな気配りが効果的です。
■淡々とした日常業務にも、評価と感謝の光を当てよう
経営者や上司は日々刺激的な業務や挑戦の機会に恵まれる一方、部下にとってはルーティン業務が中心となり、どうしても単調になりがちです。だからこそ、上司からのフィードバックで「仕事が認められている」という実感を得られることが、社員にとってはモチベーションの源になります。成長意欲や主体性を引き出すためには、評価・感謝・声掛けを“日常の一部”として意識していくことが求められます。
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パーソナリティー:田村陽太
東京外国語大学外国語学部卒業。産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。番組プロデュース、ポッドキャストデザイン等のPRブランディング事業も手掛ける。株式会社サンキャリア代表。
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