1.第3世代の認知行動療法とスピリチュアリティ
・「DBTは無宗派であるように設計されており…これらのスキルを実践し, マスターするためには,スピリチュアルや宗教的 な信念は期待されませんし,必要ありません」一方で,「マインドフルネスの心理学的な目標とは対照的に,スピリチュアルな観点からのマインドフルネスの目標は,究極の現実をそのまま経験すること,知恵を育み,執着を手放し,徹底的に現実を受け入れ,自己と他者への愛と思いやりを増やすことが含まれています」(M・リネハン) → 「マインドフルネスは宗派性を排除しているとしても宗教性を排除していない」(熊野)という主張に一致
・MCT:言葉にできるメタ認知的知識や信念によって自らの認知行動プロセスをモニタリングしコントロールしない
2.マインドフルネスが捉える人生の方向性と第三世代のCBTの重なり
・「している自己」(エゴ)が幸せになるように,自己中心的に考えるのではなく「している自分」から離れ,瞬間,瞬間,他の全ての存在とのつながりを感じながら行動するような生き方のために実践を重ねる。
→ 自由に生きて,それが世界が目指す方向になっているという,スピリチュアリティの顕れ
・世界全体を対象とするようなメタ認知的活動を積み重ねることによって機能するようになるモニタリングとコントールが実現(今井)
・ACTでは「プロセスとしての自己」と「文脈としての自己」の行動プロセス…今この瞬間に起きている自分を俯瞰的に見るような感じ。→ マインドフルネスが前提とする人生の方向性は少なからず重なる
・ACT・DBTともに人生のメタ的なモニタリングとコントロールを目指す志向性
3.第3世代の認知行動療法から見たマインドフルネスを理解するために
・それぞれ認知行動療法がどのような治療原理に立っているかを踏まえること
・治療原理がマインドフルネスの治療原理と本来的にどのような重なりを持つのかを深く理解すること
・それぞれの治療原理が今後どのように発展をしていくのかを見通した上でマインドフルネスとどう重なってくるかを想定すること
【参考】
熊野(2021)第3世代の認知行動療法の治療原理とマインドフルネス,心理学評論 Vol. 64, No. 4
【ベストコメント】
すみません 笑
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