ハイタカは、人の心を失いかけてるのに師匠の元へ帰ってきたんだよね。荒々しい目をしたハイタカを、オジオンさまが真の名で呼ぶ場面、ゴールティーさんの朗読を聴きながら、胸がいっぱいになって涙が出そうになリましたよ…。初めて読んだときはゲドと同じ年代だったのに、今はオジオンさまに近い年齢ですからね、助けを求めて帰ってきた若い弟子を見る師匠はどんな気持ちだろうと…。
また、高校生で読んだときは、影を受け入れた全き人間、というのがよくわからなかったんです。ゲドがそれを理解してなかったのと同じように。長たちが言ってることもわかってなかったと思います。それらが今は逐一理解できるとは。
この年になってゴールディーさんの朗読で聴いたゲド戦記。胸に沁みて…本当に楽しい時間でした。
私もゴールディーさんと一緒にあの暗がりで、ゲドが成し遂げたあの瞬間を見届けていましたよ。